文化庁が映画・アニメの国際共同製作支援作品を募集 新たに予算3億円以上の大作も対象

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文化庁は国際共同製作をする映画・アニメーションを対象にした、平成29年度(2017年度)の助成金事業の内容を明らかにした。劇映画(実写映画)、アニメーション映画、特別製作映画(劇・アニメーション)の3つを対象に、製作費の一部を助成する。
2017年1月4日~17日に申し込みを受け付ける。また、9月26日には「平成29年度国際共同製作映画への支援に関する説明会」を実施する。
助成の対象となるのは、「ユニジャパン国際共同製作認定」に基づき認定された国際共同製作の映画で、劇、アニメーションとも1時間以上であることが要求される。また作品は2017年4月1日から2018年3月31日までに完成し、原則として完成後1年以内に一般公開される必要がある。

補助金は前年度までの劇映画、アニメーション映画のふたつの区分に、平成29年度から新たに特別製作映画が加わる。劇映画、アニメーション映画では、補助対象経費が1億円以上の作品に対し補助金の最高限度額を5000万円としている。これが特別製作映画では、対象経費は3億円以上、最高限度額は1億円と拡大する。作品は劇、アニメーションを問わない。これまでより製作予算の大きな作品に対しても支援をしていこうと方向性が見て取れる。
平成28年度は、実写映画3本、アニメーション映画1本を採択、合計約2億円が助成されている。アニメーションは㈱美よんどしいがマレーシアと共同製作する『海獣の子供』、最高限度額となる5000万円の支援を受ける。実写映画は(有)ビターズエンドがフランスとの合作とする『ライオンは今夜死ぬ』(支援金額:4705万円)、(株)ハークが台湾と制作する『世界でいちばん小さな海』(2,410万円)、そして(株)オフィス北野の『Lovers on Borders』(2,002万円)。こちらはポルトガルとの共同製作である。

文化庁は平成29年度の概算要求で国際共同製作以外の劇場映画、記録映画も含めた製作支援に6億5400万円を計上している。これは今年度よりも1億円の増額となる。この増額分に今回の特別製作映画の補助金が含まれているとみられる。
ただし、今後の政府予算の内容によっては、実施内容を見直す場合もあるとしている。概算要求を受けた政府予算の決定が特別製作映画支援実施の前提になりそうだ。

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