文化庁が毎年実施している「アニメーション人材育成調査研究事業」にて、ショートアニメーションの作品制作を通じてプロジェクトに参加する制作団体・企業4つが決定した。事業の運営をする日本動画協会が8月10日に発表された。
この事業は2010年の「若手アニメーター育成プロジェクト」スタートに、かたちを変えながら今まで続いている。現在は新人からベテラン、さらにアニメ業界志望者まで幅広い対象に、人材育成プログラムを提供している。
当初から中核事業に、国内スタジオが実際にアニメーション制作するなかで人材育成・開発をすることが置かれている。さらに現在は、技術継承や新しい制作手法への挑戦なども目標とされている。今回発表されたのは、これに参加する企業・団体だ。
決定したのはCGアニメの制作・技術で定評のあるグラフィニカ、やはりCG中心のStudioGOONEYS、手描きアニメーションの老舗である日本アニメーション、さらにデジタル作画を得意とする新進のノーヴォ・とスタジオエイトカラーズのチームだ。
グラフィニカはプリビズ制作と原画・動画、それに3DCGツールと作画をスムーズに移行させ両立させるフロー構築を目指す。StudioGOONEYSは、若手3DCGアニメーター育成に重点を置く。
日本アニメーションのテーマは「表現力のあるアニメーターを中心としたチーム」だ。アニメーターから制作進行、さらに監督(演出)、キャラクターデザイナー、作画監督と幅広い育成が課題だ。
スタジオエイトカラーズは、2021年に設立したばかり。高知県初のアニメスタジオとしても話題なった。制作プロデュースワークの継承と撮影⼈材の育成を掲げるが、地方スタジオのアニメーター育成も大きなテーマになる。
育成事業は今後本格的にスタート、人材開発と作品の制作に入る。2024年2月から3月頃に発表される予定だ。事業の成果発表、作品上映もそれ以降なる。
あにめのたね
https://animenotane.jp/
【アニメーション受託制作4団体】
制作団体: 株式会社グラフィニカ
作品: Pop Pop City(仮)
監督: 堀内隆
プロデューサー: 高橋健太
制作団体: 株式会社StudioGOONEYS
作品: S-CAT(仮)
監督: 石原一志
プロデューサー: 水澤慎
制作団体: 日本アニメーション株式会社
作品: KICKS and PUNK(仮)
監督: 市村仁弥
プロデューサー: 中島友理
制作団体: 株式会社ノーヴォ/株式会社スタジオエイトカラーズ
作品: ソルティール(仮)
監督: 清水理央
プロデューサー: 塚原怜