2017年度文化庁概算要求 メディア芸術関連の増額を要望、若手アニメーター育成事業は継続

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各省庁の2017年度(平成29年度)の概算要求がこのほどまとまり、2016年8月31日に財務省に提出された。このうち文化芸術関連を統括する文化庁は、“世界に誇るべき「文化芸術立国」の実現”を掲げ、前年の1039億6500万円より17.8%多い1224億5400万円の予算額を要求した。

このうちアニメーションに関連する分野は、主にマンガ、ゲーム、メディアアートと共にメディア芸術の振興予算に含まれる。このメディア芸術の振興全体の要求額は12億4300万円と前年度比17%増とした。
文化庁メディア芸術祭、同地方展、データアーカイブの運用・活用を中心としたメディア芸術連携促進等事業の拡充が盛り込まれており、メディア芸術の振興により積極的になっている。具体的にはメディア芸術祭地方展の開催を3か所から4か所に増やすとした。

アニメーションに絞ったものでは、アニメーション映画製作支援に1億1900万円、若手アニメーター等人材育成事業に2億1000万円を要求する。いずれも前年度から継続事業で、予算額も同じだ。製作支援は16作品、このほか10作品で字幕や音声ガイドなどのバリアフリー対応を対象とする。
若手アニメーター等人材育成事業は、2015年度、2016年度は「あにめたまご」の名称で実施されている。次年度も引き続き育成環境の構築を目指す。

[メディア芸術の振興])
2017年度要求額 12億4300万円(2016年度予算額 10億6200万円)

■ 創造・発信支援 10億1100万円(8億3100万円)
・文化庁メディア芸術祭等事業 4億6100万円(3億7500万円)
・メディア芸術連携促進等事業 4億3100万円(3億3700万円)
・アニメーション映画製作支援 1億1900万円(1億1900万円)
■ 人材育成支援 2億3200万円(2億3200万円)
・メディア芸術クリエイター育成支援事業 2200万円(2200万円)
・若手アニメーター等人材育成事業 2億1000万円(2億1000万円)

また映画については、メディア芸術とは別予算とされている。日本映画の振興に関する要求額も10億2100万円と、2016年度の8億6100万円 より18 %の増額を求めている。
こちらは製作支援が中心で、日本映画製作支援事業は前年度から拡充とする6億5400万円。またアジアでの日本映画特集上映の拡充も求めている。映画分野での人材育成はワークショップや短編映画制作、それに製作現場へのインターシップが組まれている。

[日本映画の振興]
2017年度要求額 10億2100万円(2016年度予算額 8億6100万円)

■ 日本映画の創造・交流・発信 8億5100万円(7億円)
・日本映画製作支援事業:6億5400万円
・ロケーションに係るデータベースの運営:1600万円
・文化庁映画賞: 1000万円
・海外映画祭への出品等支援: 6700万円
・全国映画会議:1500万円
・アジアにおける日本映画特集上映事業 :8200万円
・「日本映画情報システム」の整備:700万円】
■ 若手映画作家等の育成 1億6100万円(1億6100万円)
・若手映画作家等の育成 :1億2000万円
・映画関係団体等の人材育成事業の支援:4100万円

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