文化庁、平成29年度予算案 アニメーター人材育成やアニメ映画製作支援も

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 文化庁は2016年12月22日に閣議決定した平成29年度の予算案のうち、同庁関連の予算案を公表している。国全体の歳出は5年連続の増加で97兆4547億円となったが、文化庁の一般会計は1042億7200万円とほぼ前年並みを予定している。
 このうち映画関連に予算は9億4600万円と、前年の8億6100万から7650万円の増加。アニメ、マンガ、ゲーム、メディアアートのメディア芸術関連は10億9200万円とこちらも5000万円の総額となった。映画とメディア芸術を合せて、約20億円が文化庁の予算となる。

 アニメ関連では、「若手アニメーター等人材育成事業」と「アニメーション映画製作支援」が前年度に続き継続される。「若手アニメーター等人材育成事業」は、現在はあにたまごの愛称で実施されており、実際に短編アニメを制作しながらアニメーターの技術を取得するもの。予算は従来と同じ2億1000万円で、今回で8年目となる。
 「アニメーション映画製作支援」の予算は1億1900万円。こちらは映画製作と字幕・音声ガイドを支援する。このほか映画製作全体で5億9400万円の支援があり、国際共同製作分として前年度より5000万円増額している。
 予算増額では、アジアでの日本映画特集上映事業が、3100万円から8100万円に拡充される。アジア地域との文化交流が重視されていることが判る

 このほかメディア芸術分野では、文化庁メディア芸術祭関連予算が3億7500万円の継続、一方メディア芸術のアーカイブ化や調査にあたるメディア芸術連携促進等事業が3000万円増額の3億6700万円。
メディア芸術クリエイター育成支援事業は2200万円である。映画でも若手映画作家の育成に1億5700万円と、作品の担い手に対して厚めの予算になった。
 予算案は1月20日に召集される通常国会での審議を経て、成立する予定だ。

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