国内のコンテンツ市場の産業規模と各分野の動向をまとめた「デジタルコンテンツ白書2016」が、2016年9月1日に発刊する。コンテンツ市場全体の動向に加えて、主要コンテンツ7分野(マンガ/アニメーション/映画/音楽/ゲーム/オンラインゲーム/ライブ)、5大メディア(ソーシャル/モバイル/放送/新聞/出版)、さらに地域別に海外動向を紹介する。また「映像コンテンツビジネスのパラダイムシフト」とタイトルして、いま大きな関心を集めている映像ビジネスの変化にフォーカスする。
本書の特徴になっている市場動向の豊富なデータは今年も数多く盛り込まれている。各分野を網羅し、過去10年分を掲載する。経済産業省による日本のコンテンツ産業政策も解説され、コンテンツ産業のいまを知ることが可能だ。
価格は税別12000円、デジタルコンテンツ協会の公式サイトのほか、政府刊行物センター、全国の書店で購入できる。
「デジタルコンテンツ白書2016」によれば、2015年の国内コンテンツ産業の市場規模は12兆505億円だった。2014年比で0.4%とほぼ変化がなかった。
しかし、コンテンツのジャンル別では大きく動いている。電子雑誌は前年比66.9%増、電子書籍は29.6%増、音楽配信は17.2%増、動画配信は13.5%増とデジタル流通するコンテンツの市場が急成長している。
一方で雑誌販売が前年比720億円、ゲームソフトのパッケージが407億円、新聞広告が260億円とそれぞれ市場が縮小した。ここからもリアルからデジタルへのビジネスシフトが窺われる。
またコンテンツ別の最も大きな市場は、民放地上波テレビの1兆9561億円だった。次いで新聞販売の1兆614億円となっている。ここでは依然、従来メディアの存在感は大きい。
同時に3位にはオンラインゲームの1兆475億円、4位はインターネット広告9194億円とネットワーク系が急成長する興味深い状況となっている。「デジタルコンテンツ白書2016」には、こうしたより詳しい動向が掲載されている。
2016年9月7日には、東京千代田区の城西国際大学 東京紀尾井町キャンパスで発刊セミナーが開催される。コンテンツ産業の市場規模の解説、今回の特集を執筆した境治氏の講演、さらに「映像コンテンツビジネスのこれから」とタイトルしたパネルディスカッションを13時半から15時45分まで予定する。
参加はデジタルコンテンツ協会の法人会員は無料、その他は当日会場で3000円となっている。会場では発刊されたばかりの「デジタルコンテンツ白書2016」を税込10000円の特別割引価格で販売するので、購入を考えている場合はこちらの利用もありだろう。
「デジタルコンテンツ白書2016」
監修:経済産業省 商務情報政策局
編集・発行:一般財団法人デジタルコンテンツ協会
http://www.dcaj.or.jp/news/2016/08/2016.html