メディア芸術祭関連事業 文化庁、概算要求で予算増額を目指す

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 文化庁はアニメ、マンガ、ゲーム、メディアアートなどを対象としたメディア芸術関連事業の強化を目指している。2017年8月30日に、次年度の文化庁の予算の叩き台となる平成30年度(2018年度)の政府予算の策定に向けた概算要求を提出した。このなかでメディア芸術関連事業の増額を掲げた。
 概算要求は全体で1251億6300万円、今年度比で20%増と大幅な増額を目指す。2020年の東京オリンピックで日本への国際的な注目が高まるなかで、文化面でも積極的に日本をアピールする狙いがある。国際文化芸術発信拠点形成といった新たな事業への予算計上を目指す。

 海外に向けた文化発信のひとつとして、メディア芸術の支援も打ち出した。平成29年度(2017年度)まで続けられていたメディア芸術祭等が廃止される一方で、新規事業としてメディア芸術グローバル展開が挙げられた。メディア芸術祭等の予算は3億7500万円であったが、グローバル展開では6億600万円としている。文化庁の要求が通れば、実質6割増となる。
 2017年から展覧会の開催時期が秋に移動した「文化庁メディア芸術祭」の実施のほか、今年度はブルガリアで予定する海外企画展を2ヶ所に拡張、さらに地方展の3ヵ所開催を想定する。加えて障害者とメディア芸術の関わりの調査研究予算も計上する。

 これに伴い「メディア芸術の創造と発信」全体の予算要求も8億6100万円から11億200万円に増加した。このなかにはアニメ・マンガ・ゲーム・メディアアートなどの作品データーベース構築を目指すメディア芸術連携促進等事業も引き続き含まれた。3億6700万円を計上する。
 アニメーション映画製作支援は1000万円増額の1億2900万円。製作支援は16作品で、増額分は外国語字幕制作の拡充(10作品)に向けられる。

 アニメーション関連事業は、メディア芸術のもうひとつの事業「メディア芸術の人材育成」のなかにもある。現在は「あにめたまご」の愛称で実施されている若手アニメーター等人材育成事業に2億1000万円を計上する。
 また若手クリエイターや団体の創作活動を支援するメディア芸術クリエイター育成支援事業が2200万円から6200万円に増額となった。この事業もアニメーションも対象領域のひとつだ。

 メディア芸術とは分けて予算策定される「日本映画の振興」も9億4600万円から11億3300万円の増額要求となった。
新規事業として、「新進映画監督等による映画製作への支援」、「外国語字幕制作(60作品)」、「若手映画作家等(長編作品制作への支援)」が掲げられた。全体でも製作支援事業に7億400万円と製作支援に重点が置かれていることが分かる。
 また日本映画情報システムの整備(700万円)、デジタル映像等の保存活用(3億5000万円)と、メディア芸術と同様作品のデータ構築、保存も重視されている。

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