アニメ作品の中に広告が DMM picturesがプロダクト・プレイスメント事業開始

DMM pictures

 DMM.comが、アニメ作品を活用したプロダクト・プレイスメント広告事業に乗り出す。2018年4月19日、DMM.comはアニメ事業レーベル「DMM pictures」を通じて、プロダクト・プレイスメント事業をスタートすると発表した。
 プロダクト・プレイスメンは独立したコマーシャルでなく、作品本編中に商品やブランドを登場させる手法だ。視聴者が広告と意識することなく、商品・ブランドの認知度を上げる効果がある。国内外の映画などではしばしば用いられている。

 アニメでは本編中でヒーローたちをスポンサードする企業の広告を、まるまる実在の企業の置き換えた『TIGER&BUNNY』がよく知られている。『TIGER&BUNNY』は作中の世界観を逆手に取ることで、プレイスメントを敢えて強調することで大きな話題となった。
 今回はDMM.comは、このプロダクト・プレイスメントを事業として打ち出した。世に向けて活用をアピールする。
 DMM picturesは自社関連作品だけでなく、他社作品や企画でも積極的にプロダクト・プレイスメントを提案するとしている。広告主側からの要望に応じて作品を探したりもするという。いわばプロダクト・プレイスメントの広告代理店である。

 DMM.comは、インターネット上の様々なサービス事業会社で知られる。ゲームや映像配信といったコンテンツ事業は、とりわけ同社の強みとなっている。アニメ事業はそのひとつで、近年大きな力を入れる。DMM picturesは2017年3月に設立。DMM picturesではアニメの製作出資だけでなく、映像ソフト販売や、著作権管理などもする。
 しかしプロダクト・プレイスメントを広く実施するとなると、アニメ企業各社、製作委員会、そしてアニメーション制作の現場との連携がより重要になる。そのためにはアニメビジネスにおけるより主導的な立場がより必要になってくる。プロダクト・プレイスメント事業スタートは、DMM.comがより深くアニメビジネスに関わることを目指しているとも受け取れる。そうした点も含めて、今後のDMM.comの動向が注視される。

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