中国の大手ポータルサイト網易が、日本の音楽会社との連携を強めている。2018年8月2日、網易の音楽事業のグループ会社網易クラウドミュージックは、日本のキングレコードとマスターライセンス契約を締結したと発表した。
今回の提携で、網易クラウドミュージックが中国でサービスする音楽配信のラインナップにキングレコードが保有する人気の楽曲が登場する。
キングレコードのライブラリーにはJ-POPのほか、演歌やサントラ、海外音楽まで含まれるが、やはり注目は、中国でも人気の高いアニメ音楽であろう。網易クラウドミュージックも発表で、アニメ分野にとりわけ言及している。林原めぐみ、水樹奈々、宮野真守らの名前を挙げる。アニソンアーティストの楽曲の正式配信は、アーティストや楽曲のさらなる人気拡大も期待できそうだ。
網易クラウドミュージックは2013年にスタートした音楽配信のプラットフォームで、無料の視聴と定額聴き放題を組み合わせたビジネスモデルでユーザーから人気を博している。カタログに含まれる楽曲は、1000万曲を超える。利用者は3億人を超えるとされ、いずれも桁違いだ。
2017年になり、さらなる楽曲の充実を目指しするなかで、日本の音楽にも目をつけた。2017年2月にはエイベックスと戦略的パートナーシップを結び、RADWIMPSなど日本の人気アーティストの楽曲を導入している。キングレコードとの提携は、それに続くものである。
日本企業にとっての網易クラウドミュージックの魅力は、中国有数の音楽プラットフォームによる楽曲の広がりになるだろう。大手企業でもあり、コピーライトのプロテクトに対する期待もあるだろう。
エイベックス、キングレコードに続く企業は今後も増えそうだ。アニメなどの映像に続き、音楽でも配信が中国ビジネスの突破口になるのか、今後の展開にも期待がかかりそうだ。