高畑勲をテーマに展覧会開催 7月より東京国立近代美術館にて

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 映画『火垂るの墓』、『かぐや姫の物語』の監督などで知られる高畑勲をテーマに掲げた展覧会が2019年夏から開催されることが分かった。東京国立近代美術館は年明けと共に展覧会スケジュールを更新したが、2019年7月2日から10月6日の日程で「高畑 勲展(仮称)」を実施するとしている。
 明らかにされているのは仮タイトルと日程だけで、詳細は決定次第告知するとしている。しかしアニメーション監督の高畑勲にフォーカスしたものと見て間違いないだろう。
 東京国立近代美術館は東京千代田区北の丸公園内にある。国内に6つある国立美術館のひとつで近代の美術や工芸、デザイン、建築などにフォーカスしている。
 会場となる企画展ギャラリーは本館一階に設けられており、所蔵品ギャラリーと並ぶ美術館の中核である。毎年3つから5つの企画展覧会を実施している。

 高畑勲は1935年生まれ。昨年4月に惜しまれつつ82歳で逝去した。大学卒業後、東映動画に入社、『太陽の王子 ホルスの大冒険』の演出などを手がけた。その後独立、『アルプスの少女ハイジ』『母をたずねて三千里』などを多くの作品を演出し、宮崎駿氏らと共にスタジオジブリを設立した。『火垂るの墓』や『平成狸合戦ぽんぽこ』、『かぐや姫の物語』の傑作を残した。
 日本を代表するアニメーション監督として世界で広く知られている。そして東映動画時代の宮崎駿の先輩にあたり、長年の盟友でもある。
 2019年秋からは米国ロサンゼルスのアカデミー博物館で、その宮崎駿の展覧会も決まっている。太平洋を挟んでそれぞれの企画展が行われることになる。

 国立美術館がアニメーション監督の展覧会を開催するのは2017年の国立新美術館の「新海誠展」に続くものだ。生前の高畑勲は同館で講演を行っている。
 作品や制作スタジオをブランドでテーマにしたアニメーションの展覧会は、現在でも少なくない。しかし、実写も含めて映画監督をテーマにした展覧会は少なくない。映画における監督の役割は、アイディアや演出の部分にあり視覚で見せにくい。映像全編を展示するのもむずかしく、企画展は監督・演出の仕事と相性がよくないため、監督を掘り下げる時は特集上映や書籍になりがちだ。
 それだけにアニメーター出身でない高畑勲監督の展覧会は画期的だ。逆に学芸員は、いかに高畑勲の世界を提示するかが問われる。

東京国立近代美術館
http://www.momat.go.jp/

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