日本テレビ、配信コンテンツに200億円 Huluの黒字大幅拡大

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 日本テレビホールディングス(日本テレビHD)は2020年11月5日に「新しい成長戦略」を発表した。動画配信を軸にしたデジタル領域事業の重視と、この分野のコンテンツ制作に新たに別枠で200億円を投じる。
 成長戦略のテーマは①デジタル領域の飛躍的拡大、②コンテンツへの戦略投資と収支構造の見直し、③グループ事業の強化である。2020年代半ばまで非放送事業の売上げ比率を50%超とし、事業の多角化を推進する。

 デジタル領域事業の中心は、動画配信になる。既に好調のHuluとTVerを軸に2023年までに連結売上高1000億円を目指す。さらにイベントのオンライン化やIT分野でのM&Aも積極的に取り組む。
 これを見据えて地上波放送の制作費とは別に、新たに200億円の戦略的なコンテンツ制作投資枠を新設する。ここで制作するコンテンツはマルチプラットフォームを前提にするもので、コンテンツにおける配信と放送の融合を実現するものになりそそうだ。
 グループ会社のHuluの事業は好調とされるが、資本力に勝るNetflixやAmazon プライム ビデオなどの外資系配信会社はオリジナルコンテンツの制作では先を行く。日本の配信プラットフォームはこの分野で後れを取っていただけでに、どの様なかたちで、どの様な番組制作が実現するのかは、日本テレビが目指す「新しい成長戦略」も左右することになるだろう。

 一方で、同日発表された2021年3月期第2四半期決算では、Hulu(日本)を運営するHJホールディングスの業績が好調だ。売上高は139億5800万円と前年同期比で17.8%増、営業利益は5億6900万円(67.6%増)、経常利益が5億8300万円(82.7%増)、当期純利益は5億8100万円、利益が躍進した。
 日本テレビHDは新型コロナ感染症拡大による巣ごもり需要があったとしている。長期の先行投資がいよいよ回収期に入ったかちだ。

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