Hulu好調でHJホールディングス初の黒字化

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 日本テレビ傘下の映像配信プラットフォームHulu(日本)の経営が順調だ。2020年5月14日、日本テレビホールディングスは(日本テレビHD)グループ会社でHuluを運営するHJホールディングスが設立後初めて黒字化したことを明らかにした。
 2020年3月期の売上高は243億9400万円と、前年比で18.6%増と二桁の伸びとなった。営業利益は4億1700万円、経常利益は4億3300万円、さらに当期純利益は6億8200万江、いずれも前年は赤字であった。HJホールディングスの売上と利益の増加は、グループ全体の増収と利益にも貢献している。

 好調の要因は、有料契約会員数の大幅な増加だ。日本テレビHDによれば、実数は明らかにしていないが2020年3月期の会員数の純増は当初目標の1.5倍に達した。
 さらにこの4月からの2021年3月期も順調なスタートを切っている。20年4月の新規会員登録数は、計画比で2.5倍にもなっている。これは新型コロナウイルス感染症により外出自粛が続いたことが影響している。
 アニメ作品もHuluの有力コンテンツの一ジャンルになっている。「在宅応援」として、『HUNTER×HUNTER』や『DEATH NOTE』、『犬夜叉』、『ラブライブ!』などのテレビシリーズ、アニメ映画『サマーウォーズ』といった多くの作品を期間限定で無料配信している。豊富なラインアップが新たな視聴ユーザーの誘導に大きな役割を果たしていそうだ。

 国内のHuluは米国のHuluが日本進出として2011年8月にスタートした。しかし契約数で伸び悩み2014年に撤退、日本テレビに売却された。その後、米国Huluは2017年にあらためて株式の一部を取得したが、現在も日本テレビの子会社となっている。
 日本テレビ買収後も、当初は毎年数十億円規模の赤字を続けていた。20年3月期は11年のサービス開始以来8年あまり、初の通期黒字化となる。動画配信ビジネスの拡大に乗ってことと、邦画テレビドラマやバラエティ、アニメなど視聴者のニーズに応えたラインナップが勝因と考えられる。先行投資の大きな事業だっただけに、日本テレビHDにとって今後はいよいよ事業の収穫期になる。同時にさらなる成長を目指すことになる。

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