アメリカンコミックスと、年齢が高めの熱心なファンに支持されるとの印象が強い。そんなイメージを打ち破る新しいレーベルが、この6月に小学館集英社プロダクションでスタートした。
DCコミックでキッズから10代をターゲットにした作品をまとめた「GN COLLECTION」である。6月18日に刊行された『ハーレイ・クイン:ガールズ・レボリューション』が第1弾である。
映画化やテレビドラマ化で、アメコミのスーパーヒーローたちは世界的に大人気を誇る。しかし原作の読者は昔ながらの比較的年齢の高い男性が中心とのイメージだ。
そこで米国では大手アメコミ出版のDCコミックは2019年に若い世代に向けた新レーベル「DC Ink」「DC ZOOM」を刊行した。いずれもスーパーマンやバットマンに段表されるDCユニバースのヒーロー達も登場するが、少年少女たちの活躍が中心で短めのシリーズになっている。感情移入をしながら手軽に読めると同時に、テーマや作家性も重視している。
「GN COLLECTION」は、「DC Ink」「DC ZOOM」の作品の翻訳出版を日本オリジナルのレーベルで展開する。小学館集英社プロダクションはアメコミ翻訳出版では国内有数の存在だが、米国と同様に若者マーケットの開拓を目指す。
第1弾となった『ハーレイ・クイン:ガールズ・レボリューション』は、ゴッサム市を舞台に15歳の少女ハーリーン・クインゼルの活躍を描く。その後も、『ワンダーウーマン:戦禍を呼ぶ者』、『ティーン・タイタンズ:レイヴン』(仮)、『スーパーマン:スマッシュ・ザ・クラン』(仮)、『バットマン・テイルズ:ワンス・アポン・ア・クライム』(仮)の年内刊行を予定する。いずれも読み切りで、『ハーレイ・クイン:ガールズ・レボリューション』は価格が2200円(税別)。手に取りやすい入門書にもなりそうだ。
小学館集英社プロダクション DC(アメコミ)
https://books.shopro.co.jp/?categories=dc