東宝決算、売上高過去最高を更新 「君の名は。」「シン・ゴジラ」映像ソフトも貢献

ファイナンス決算

 国内最大手の映画会社・東宝の事業成長が続いている。4月13日に2018年2月期の決算を発表したが、連結売上高が過去最高の2426億6800万円(前年比3.9%増)に達した。
 利益面では過去最高であった前年に及ばなかったが、高水準で堅調を維持している。営業利益は475億8600万円(5.3%減)、経常利益486億4500万円(5.7%減)、当期純利益335億5300万円(0.9%減)だった。

 当初は前年にあった『君の名は。』『シン・ゴジラ』の大ヒットの反動減が懸念されていた。しかしふたを開けて見れば、利益面では前年を下回ったが、売上高で前年をさらに上回った。
 売上げを牽引したのは、再び『君の名は。』『シン・ゴジラ』である。DVD、Blu-rayといった映像ソフトを初め二次利用収入が拡大した。さらに『怪盗グルーのミニオン大脱走』や『SING/シング』『ワイルド・スピードICEBREAK』といったヒット作が多かった洋画配給の東宝東和も売上げを伸ばした。演劇事業、不動産事業も増収増益をであった。

 映画事業は増収減益。売上高1593億200万円(3.1%増)、営業利益305億8300万円(9.5%減)。映画営業事業では、アニメが好調で「ドラえもん」、「名探偵コナン」が興行収入でシリーズ最高記録、『ポケット・モンスターキミにきめた!』『メアリと魔女の花』もヒットした。実写映画では『君の膵臓をたべたい』『DESTINY鎌倉ものがたり』のヒットが大きかった。ただし自社幹事作品が少なかったことから減収減益になった。
 映画興行事業も減収減益。一方で映像ソフトやアニメ製作を担当する映像事業が好調で増収増益で、映画事業全体を支えた。

 演劇事業は売上高が159億7300万円(2.5%増)、営業利益は32億9700万円(0.9%増)である。帝国劇場では『Endless SHOCK』『レ・ミゼラブル』『ジャニーズHappyNewYearアイランド』が好調だった。日生劇場は『ジャニーズ伝説2017』『屋根の上のヴァイオリン弾き』が盛況となった。
 不動産事業は賃貸物件が高稼働に推移した。売上高632億5800万円(3.0%増)、営業利益は173億6800万円(3.2%増)だった。2019年2月期はTOHOシネマズ日比谷の開業、日比谷シャンテのリニューアル完成があり、こちらが業績に貢献しそうだ。

 2019年2月期の全体については、引き続き高水準の売上げと利益を見通すが、比較的慎重な予想になっている。売上高は2292億円(5.6%)、営業利益380億円(20.1%減)、経常利益398億円(18.2%減)、当期純利益263億円(21.6%)だ。
 一方で、同じ13日に発表された新中期経営戦略では、営業利益400億円超の維持、過去最高の502億円突破を掲げる。中期的には高い成長を目指すことになる。

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