「ワンパンマン」ハリウッド実写企画浮上 アヴィ・アラドがプロデュース

映画

 マンガ家・ONEの代表作『ワンパンマン』が、ハリウッドで実写化映画化されるかもしれない。4月21日に、米国エンタテイメント業界誌「ヴァラエティ」が報じたニュースが注目を浴びている。
 ヴァラエティによれば、アヴィ・アラドとアリ・アラドのプロデュースのもと、『ヴェノム』をヒットに導いたスコット・ローゼンバーグとジェフ・ピンクナーが映画のための脚本に着手。ソニー・ピクチャーズ製作になるとしている。
 報道はプレスリリースや発表に基づくものでないが、日本国内のアニメ『ワンパンマン』公式Twitterはニュースに対して「ソニー・ピクチャーズで「ワンパンマン」ハリウッド実写映画化進行中とのこと。」と反応している。原作者・ONEもTwitterで「ワンパンマンの実写映画化が決まりました。」と述べている。ポジティブな反応から、正式に話が進んでいるとみてよいだろう。

 『ワンパンマン』は、ONEが2009年にウェブ連載でスタートしたインディ作品がスタート。最強過ぎる主人公・ワンパンマンと彼を取り巻くキャラクターを、シニカルに、熱血に、そしてコミカルに描く。
 2012年には新たに作画に『アイシールド21』などのヒット作を持つ村田雄介を招きリメイク化した。さらに2015年にテレビアニメ化され、人気が拡大した。日本以上に米国で盛り上がった作品の代表で、そんな人気の高さから今回の企画が浮上したとみられる。

 ただし映画化実現となると、道のりはまだ遠い。ハリウッドでは脚本着手は企画の極めて初期段階で、脚本完成後、プロデューサーや関係者のOKが必要となる。納得出来る脚本が仕上がらず、この段階で立ち消える企画は少なくない。
 脚本完成後、正式に出資と配給会社を決めなければいけない。さらにそこから監督、出演者の決定、撮影に入るまでいくつもの難関が控えている。

 報道された情報が限定的だが、一方でプロデューサーとしてアヴィ・アラドの名前が挙がっていることは注目される。
アラドはマーベル・スタジオズの設立に貢献し、そこで多くヒット作を生み出した。ハリウッドの大物プロデューサーとして知られている。
 2000年代に入ってからは日本のアニメ・マンガ作品のハリッド実写化プロジェクトに多く関わっている。これまでにハリウッド実写版『NARUTO』『メタルギアソリッド』企画でも名前が挙がっているほか、米国TVシリーズ『パックワールド』を実現した。2017年に世界公開された実写映画版『ゴースト・イン・ザ・シェル』はそのひとつで、企画を実際に実現までに持っていく手腕と人脈を持つ。『ワンパンマン』の企画は初期段階であるが、何年か先に映画館のスクリーンで作品を見るチャンスが意外にあるのではないだろうか。

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