10月17日から20日まで世界最大規模の映像番組の見本市MIPCOMが、フランスのカンヌで開催される。これに先立つ15日、16日には、子ども番組に特化したMIPJUNIORも開催された。現地には、世界各国の放送局や配給会社、制作会社、そして映像配信会社のビジネス関係者が訪れている。2015年は世界各国から約2000社、約1万4000人の参加者となったが、2016年も同様の規模が見込まれる。
日本の関係者にとっての2016年の話題は、日本がテーマ国としてフォーカスされていることだ。総務省との協力で実現したもので、期間中は日本関連のビジネス企画や話題も多く設けられた。
MIPCOMの基調講演では、ソニーのCEOである平井一夫氏が基調講演の一人を務める。新しい時代の映像やその技術などについて語る。
また放送局を中心に日本の番組を紹介する「Treasure Box Japan」、ドキュメンタリー映画を特集する「Japanese Documentary Showcase」も設けられる。「Japanese Drama Beyond Borders」では、日本のドラマの可能性をHulu Japanを運営するHJホールディングスの戸石紀子氏とフランスのテレビ産業の専門家Mathieu Bejot氏がトークする。
アニメも大きなスポットが浴びる分野だ。「ジョジョの奇妙な冒険」シリーズのアニメーション制作で知られるデイヴィッドプロダクションの代表取締役の沖浦泰斗氏、NetflixのコンテンツアクエッションマネジャーのRodrigo Mazon氏が、日本のアニメと海外マーケットについて話す。
またMIPJUNIORでは「producing children’s programming for Japan」が実施された。会場で日本の長編アニメ『龍の歯医者』のPVを発表したNHKのチーフ・プロデューサー土橋圭介氏、ソニー・ クリエイティブプロダクツの鳥尾文孝氏が「うさぎのモフィ」などを例にキャラクタービジネスについてシンポジウムを行った。