ディズニー系BS無料チャンネル「DLife」が放送終了

テレビ

 ウォルト・ディズニーの無料のBSチャンネル「DLife」が、2020年3月31日で放送を終了する。11月14日、ブロードキャスト・サテライト・ディズニーが発表した。ブロードキャスト・サテライト・ディズニーは2009年4月に、ウォルト・ディズニーグループが日本でBSデジタル放送免許を取得する目的で100%出資で設立した会社である。2010年10月に免許を受けて、2012年3月から「Dlife」を運営している・
 「Dlife」は、ディズニー・グループのひとつで米国4大ネットワークのひとつであるABCの番組を中心に子どもから大人まで楽しめる総合編成を組んできた。映画・アニメーションも多い有料CS放送のディズニー・チャンネルや若者向けのディズニーXDと棲み分けをしてきた。しかし総合チャンネルとしたことで地上波・BS放送の多チャネル体制では、十分に個性を発揮できなかった。
 ブロードキャスト・サテライト・ディズニーは今秋に、「Dlife」見逃し配信サービスの終了を発表している。放送終了は既定路線だったといえる。

 それでも大手エンターテメント企業のBS放送撤退は波紋を呼びそうだ。2010年の免許取得にあたっては24社もの申請があり、ディズニーは外資系企業として唯一社無料BS放送の枠を獲得したからだ。空いたチャンネルの今後の活用方法の行方も関心を集めそうだ。

 ディズニー・グループの急な方針変更は、現在、世界的に進むテレビ放送から配信という潮流にも理由がありそうだ。
 ディズニー・グループは2019年より米国でグループオリジナルコンテンツに特化した定額課金見放題型の配信サービス「Disney+」を開始した。今後は、これを世界各国に広げる。日本でもディズニー、ピクサー、スター・ウォーズシリーズ、マーベルの番組が定額課金で視聴出来る「Disney DELUXE」を19年春からスタートする。
 日本で「Disney+」が、いつ頃、どういったかたちで上陸するかは明らかではない。それでも同社がコンテンツ視聴の中心として、配信をより重視しているには間違いないだろう。そうしたなかでCM広告で経営する無料放送から定額課金で収入を得る配信に舵を切り、今回の決定つながったとみられる。

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