エンタテイメント会社のブシロードが、また新たなM&Aを実施する。ソーシャルゲーム情報サイトを運営する株式会社ソーシャルインフォを2020年9月1日付けで、完全子会社とする。
ブシロードは8月19日に臨時取締役会を開催し、ソーシャルインフォの全株式の取得と連結子会社化を決議した。ソーシャルインフォは現在コロプラの完全子会社で、ブシロードの株式取得金額は6183万3300円になる。
ソーシャルインフォは2010年に現取締役・編集長の木村英彦氏がソーシャルゲーム情報の個人サイトとしてスタートした。2011年1月に法人化、急速にビジネスが成長するソーシャルゲーム業界と共に拡大し、この分野を代表する情報サイトとして知られている。とりわけビジネス情報の発信に強みを持っている。
2018年にはアニメ情報サイトの「AnimeRecorder(アニメレコーダー)」の運営権も獲得している。現在はゲームとアニメ双方の情報を広く扱う。
同社はアプリゲームのgloops傘下を経て、2013年にやはり同業のコロプラへ売却されている。今回のブシロードで3番目の親会社になる。
ブシロードは、IP 展開においては宣伝展開が重要な要素としている。今回の買収でオンラインでの宣伝機能の拡充を狙う。またグループ会社の広告会社ブシロードムーブで取り扱う他社 IP プロモーションとの連携も視野に入れている。ブシロードはソーシャルインフォに取締役を1名派遣する。
ブシロードは8月17日に、新株予約権付社債の発行で約50億円の資金を調達したばかりで、この目的のひとつにM&Aと資本業務提携への投資を挙げていた。早速、その第1弾が発表された。
しかし今回はコンテンツの開発・制作などでなく、情報メディアとサプライズなものとなった。ブシロードがあらゆる機能を自社で持つ総合的なエンタテイメント企業を目指していることが、今回の動きからも読み取れる。