DLE、20年3月期業績予想を下方修正 長期大型企画に注力、納期に遅れも

ファイナンス決算

 アニメ企画・制作のDLEが2020年3月期の通期連結業績予想を下方修正した。これまでは朝日放送グループホールディングスとの資本業務提携契約による事業戦略の再構築から業績変動が大きいとし、レンジ形式で業績予想をしていた。しかし新たな見通しは、売上高、利益とも予想レンジの下限をさらに超える厳しいものとした。
 今回の決算は従来の6月末から3月末に変更したことから2019年7月から20年3月までの6ヵ月間の変則決算となる。このため売上金額は前期を大きく下回る。
 期間中の連結売上高は6億7900万円、従来の8億7000万円から12億8000万円に対して22%から47%低い水準になる。営業損失と経常損失は、いずれも1億2500万円~3億3500万円のレンジから3億6600万円に拡大、当期純損失も1億3000万円~3億4000万円から3億6400万円からに拡大する。

 IPクリエイション領域では、制作中の映像作品の一部の納品が次期にずれ込む。関係先との作品公開の方法と時期についての協議の遅れたことが響いた。また現在、長期大型企画に注力していることから、新規小型企画の今期中の成立が見込めなくなった。
 ソーシャルコミュニケーション領域では、営業体制の強化やセミナーなどへの広告投資の強化に時間がかかった。人材の採用に時間を要したことから広告投資の時期が遅れ、受注にも時間がかかった。新規受注案件の獲得が従来予想を下回る。
 ゲーム関連は、新作ゲームの利用者数と課金収入が低調に推移している。また新規受注を見込んでいた案件の失注によりこちらも従来予想を下回る。

 DLEは2019年5月に、朝日放送グループHDと資本業務提携契約を結んでいる。その後、朝日放送グループHDと傘下で拡散した事業を集約し、アニメ企画・制作やブランディング・プロモーションといったコア事業にフォーカスする体制に舵を切り直した。今回はこうした過程で事業の谷間が出来たかたちだ。
 今後はコア事業強化や新規事業開発の投資効果を待つことになる。しかし具体的な成果は、来期以降になりそうだ。

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