映像・キャラクター事業のディー・エル・イー(DLE)が、米国のショート動画配信アプリ運営のTrillerに出資する。現地法人DLEアメリカが出資する投資ファンドを通じて実施する。
DLEはファンド全体の99%にあたる370万ドル(約4億円)を出資、ベンチャーキャピタルのペガサス・テック・ベンチャー(ペガサスファンド)が残りの1%を出資する。ペガサスファンドはDLEの親会社である朝日放送が2020年3月に米国に設立したばかり。既にショート動画の映像プラットフォーム運営のQUIBIに投資している。朝日放送にとってTrillerへの出資は、これに続くものだ。同社が北米のショート動画のプラットフォーム事業に、新事業の活路を見出していることがわかる。
Trillerの運営する「TRILLER」は、音楽を主体としたショート動画を投稿するソーシャル機能を持ったメディアプラットフォームである。アプリは現在までに全世界で8000万回以上ダウンロードされるなど高い人気を誇る新興メディアだ。
アプリの特徴は簡単にビデオ作成が出来ること、Apple MusicやSpotifyと統合できること、ワーナーミュージックやソニー、ユニバーサルといった主要レーベルと契約していることである。Snapchatとパートナーシップ契約を結んでいることから、Snapchatのユーザーにもリーチ出来るのも強みだ。
またDLEは投資だけでなく、「TRILLER」の日本展開も担当する。Triller Japanの設立も予定している。
DLEはショートアニメの制作で知られるが、キャラクターやコンテンツのブランディングも得意とする。ショート映像とブランディングのノウハウを「TRILLER」でも活用することになる。
またクリエイティブ集団amidusの子会社化も、同時に発表している。同社の株式の80%を取得する。amidusはデザインや実写映像を得意とし、これらも「TRILLER」でも活かされることが期待される。