朝日放送グループ第2Qのコンテンツ収入77億円、SILVER LINK11億、ABCアニメ8億など

ファイナンス決算

 大阪拠点の朝日放送グループホールディングスは、2021年11月8日に22年3月期第2四半期の決算発表をした。前年は新型コロナ感染症の影響も受けて赤字決算となったが、本年は売上高、利益とも大幅に伸ばして黒字転換に成功した。
 第2四半期までの連結売上高は408億8900万円で23.6% の増加。そして営業利益が12億3400万円、経常利益が15億3900万円、当期純利益が11億3300万円のプラスとなっている。テレビ広告のスポット収入の回復が大きかった。

 一方で近年、朝日放送グループが力をいれる放送外収入、コンテツ事業が今年度から独立して売上高を計上しているのが注目される。売上高は77億1900万円と全体の22%を占める。
 朝日放送グループのコンテンツ収入は朝日放送本体の売上が前年の約2倍となる25億7000万円。これに子会社の売上が加わる。
アニメ事業の割合が大きいのも特徴で、コンテンツ系子会社では昨年夏に買収したアニメーション制作会社SILVER LINKの売上高が一番大きく11億3700万円で3700万円の営業利益も計上している。期間中は『乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…X』『劇場版Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ Licht 名前の無い少女』などを制作している。
 アニメ企画・製作のABCアニメーションが売上高8億1000万円の営業利益5900万円、ABCアニメーションから分割され今期から加わった放送権や配信権などをマネジメントするABCフロンティアが売上高8億900万円、営業利益1億1100万円だ。またDLEグループが事業再編を経て成長軌道を取り戻してきている。依然2億200万円の営業損失だが、売上高は3億2700万円から6億5800万円に伸びた。

 第2四半期までの業績を受けて、朝日放送グループは通期業績予想の売上高を上方修正している。通期のコンテンツ事業の売上は126億円から131億円に引き上げられた。今後の成長にコンテンツ事業の果たす役割も増しそうだ。

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