米国の日本マンガ翻訳出版のVIZ Mediaは、ニューヨークコミコン2016(New York Comic Con 2016)が開催されたのに合わせて、新作タイトルを一挙に6作品発表した。福山リョウコの『覆面系ノイズ』、そして『アフターアワーズ』(西尾雄太)、『ゴールデンカムイ』(野田サトル)、『東京喰種 トーキョーグール:re』(石田スイ)、『BORUTO-ボルト–NARUTO NEXT GENERATIONS-』、『ヴァンパイア騎士 memories』(樋野まつり)、そして『BORUTO-ボルト–NARUTO NEXT GENERATIONS-』である。
いずれも2017年の春から秋にかけて順次刊行を開始する。少年マンガから少女マンガ、さらに青年マンガと幅広いラインナップになっている。また『アフターアワーズ』『東京喰種 トーキョーグール:re』『ヴァンパイア騎士 memories』は10代後半以上の“T+”、『ゴールデンカムイ』は大人向けの“M”とレーティングされた。
今回の目玉は発表の筆頭に挙げられた『覆面系ノイズ』のようだ。作品は少女マンガ誌「花とゆめ」(白泉社)にて連載される音楽に生きる3人の高校生の青春を描く。北米では2017年春に刊行を開始するが、すでにアニメ化、実写映画化も決まっており、アニメとマンガを同時に展開するようだ。米国の少女に本作がどのように受け止められかが注目される。
『BORUTO-ボルト–NARUTO NEXT GENERATIONS-』は、世界的なヒット作『NARUTO』のスピンオフになあたる。『NARUTO』の作者・岸本斉史が原作・監修となり、ナルトの息子・ボルトらの次世代の冒険を描く。このほか『東京喰種 トーキョーグール:re』や『ヴァンパイア騎士 memories』などすでにヒット作となっている関連作品が多いのは、今回の特徴になぅている。
一方、『アフターアワーズ』は、エッジの効いた作品を輩出する青年誌「ヒバナ」の人気作品。ガールズラブとクラブカルチャーが描かれた青春ストーリーと野心的だ。
『ゴールデンカムイ』は「週刊ヤングジャンプ」(集英社にて連載。舞台は明治末期の北海道、そこで冒険とロマンが繰り広げる。北米で発売する作品としてはこちらも挑戦的だ。手堅い作品にメディアミックス、そして新たな挑戦を交えたバランスのとれたラインナップが2017年のVIZ Mediaの特徴となっている。