2019年11月28日、報知新聞社は第44回報知新聞映画賞を発表した。年末から年明けにかけて続く映画賞レースのなかで先頭を切るものだ。
このうち長編劇場アニメーションを対象とするアニメ作品賞には、2019年7月に全国公開された新海誠監督『天気の子』が選ばれた。大ヒットの前作『君の名は。』の次と注目度も高かったが、天気を変えられる能力を持った少女と田舎から東京にやってきた少年が遭遇する不思議な出来事を見事に描いた。
報知新聞社は1976年にスタートした40年を超える歴史を持つ。国内で注目される映画賞のひとつで、芸術性の高い映画が多く選ばれてきた。2019年には作品賞・邦画に『蜂蜜と遠来』(石川慶監督)、作品賞・洋画に『ジョーカー』、監督賞に佐藤信介(『キングダム』)などが選ばれている。
アニメ作品賞は2017年に設立されたばかり、初年は海外作品の『SING/シング』、2018年は『名探偵コナン ゼロの執行人』が受賞していた。3回目を迎えた2019年はた『天気の子』の受賞となった。
『君の名は。』が公開された2016年にはアニメ作品賞は設けられていなかったため、新海誠監督にとって同賞は初になる。しかし2016年に『君の名は。』は特別賞に選ばれており、報知新聞賞全体では2作続けての受賞となった。
『天気の子』(新海誠監督)は、28日に発表された日刊スポーツ映画大賞でも複数部門でノミネートされている。作品賞、監督賞で、実写映画に並ぶそれぞれ5つのノミネート対象のひとつになっている。またファンの支持が大きかった作品を顕彰する石原裕次郎賞にもノミネートされた。日刊スポーツ映画大賞はアニメーション部門は設置されていない。