報知新聞社が主催する第45回報知映画賞の受賞者・受賞作品が2020年12月2日に発表された。邦画部門作品賞は『罪の声』、海外部門作品賞はクリストファー・ノーラン監督の『TENET テネット』が選ばれた。
またアニメ作品賞は10月16日の公開以来、空前の大ブームを巻き起こしている「劇場版『鬼滅の刃』無限列車編」が輝いた。
報知映画賞は1976年にスタート、今年で45回目となる。2019年12月1日から2020年11月30日までに、国内で1週間以上の有料での一般公開をした新作を対象にした。エントリーのあった作品からノミネートを選出、選考委員により各部門の受賞者・受賞作品を決定する。
2020年は新型コロナ感染症の拡大、その影響を受けて映画興行の自粛・縮小、作品の公開延期が相次ぐなどの困難の大きな一年であった。そのなかでも、話題作や高い評価をされた作品が受賞となった。
アニメーション映画賞は、2017年から設けられている。これまでに 『天気の子』、『名探偵コナン ゼロの執行人』、『SING/シング』といった映画が受賞している。本年も含めて、興行で大きな成功を収めた作品が受賞する傾向が強いようだ。
「劇場版『鬼滅の刃』無限列車編」は吾峠呼世晴のマンガを原作に2019年にテレビアニメ化、その続きを新作劇場版として映画化したものだ。11月29日までに興行収入が275億円と歴代2位に達し、話題を呼んでいる。
2020年のアニメーション作品賞には『鬼滅の刃』のほか、国内から『音楽』、『映画ドラえもん のび太の新恐竜』、『劇場版ヴァイオレット・エヴァーガーデン』、『思い、思われ、ふり、ふられ』、『STAND BY ME ドラえもん2』の5本、海外から『2分の1の魔法』、『マロナの幻想的な物語り』、『アダムス・ファミリー』、『ミッシング・リンク』の4本がノミネートされていた。このなかで見事に『鬼滅の刃』が、受賞を獲得した。
報知新聞賞は国内の映画賞なかでも先頭を切って発表される。『鬼滅の刃』は今後も続く映画賞レースのなかで幸先のよいスタートを切った。