音楽関連のメディア事業を運営するオリコンは、1967年より刊行してきた音楽ビジネスの情報雑誌「コンフィデンス」を休刊すると発表した。2020年3月25日発送の3月30日号が最終となる。
雑誌「コンフィデンス」は、1967年に「総合芸能市場調査」として創刊。その後、「コンフィデンス」、「オリジナル コンフィデンス」、「ORICON BiZ」、「ORIGINAL CONFIDENCE」と誌名を変えながらも、毎週最新の音楽・芸能のビジネス情報を提供してきた。エンタテインメント企業動向やマーケット動向、インタビューなどがあり、なかでも「音楽」「映像」「書籍」の週間ランキング・データに定評があった。エンタテイメントビジネス必携の雑誌であった。現在はoricon MEがウェブメディアと合わせて運営している。
休刊の理由は、情報のデジタル化である。オリコンは、近年は情報提供のスピードが急速に上がっている、雑誌としての役割を果たしたとして、今回の決定を説明する。エンタテインメント業界向けの情報は、今後ウェブメディア「ORICON NEWS」内の「コンフィデンス」で提供していく。現在もオリコンは「ORICON BiZ online」などでビジネス情報の配信をしている。
オリコンの公表した「コンフィデンス」の経営成績は、2019年3月期で売上高2億6300万円、経常利益6800万円と黒字部門になっている。一方でかつては中核事業ではあるが、売上高はグループ全体38億9100万円の1割に達しない。月間2億PVを超え、売上げ11億2800万円あるニュース配信により経営資源に集中するのは、合理的な選択だ。