アニメやホビーなど日本のキャラクターが一堂に集まる大型イベント「C3」が、アジア各国に広がっている。2009年にスタートした「C3 in Hong Kong(C3日本動玩博覽)」に続き、2016年にはアジア3ヵ国での開催が加わった。
7月にはシンガポールで「C3 CharaExpo 2016」が実施され、10月1日から3日までは中国・北京にて「C3 in Beijing 2016(C3北京动漫游戏大展2016)」が行われた。さらに10月22日、23日にはタイ・バンコクで「C3 in Bangkok 2016」が予定されている。シンガポールは昨年ブシロードが開催したCharaExpoにC3が加わるかたちでの2回目、北京とバンコクは今回が初となる。
北京の会場は中国ナショナル・コンベンション・センターとそれに隣接するホテル、3日間の日程となった。入場料は50元(約770円)からプレミアチケットの300元(約4600円)までに設定された。
C3ということで、日本のコンテンツが全面に押し出されているのが特徴だ。『機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ』やウルトラマンシリーズ、そしてアニソンライブが行われた。出演ゲストには池田秀一、May’n、鈴木このみ、SKE48、石田曜子、喜多修平ら中心に声優、アーティスト、アイドルと豪華だ。
また近年、日本企業からはビジネスマーケットとして注目が高い中国だけに、出展にはサンライズやバンダイ、バンダイナムコエンターテインメントなどのバンダイナムコグループ各社、東映アニメーション、プロダクション I.G、アニプレックスのアニメ会社、さらにテレビ東京、ADK、KADOKAWA、フィールズ、グッドスマイルカンパニー、セガなど日本の大手企業が並ぶ。中国市場の熱さがここからも感じられる。
一方、バンコクは市内の中心地に位置するロイヤルパラゴンホールで10月22日から23日まで開催する。こちらは福山芳樹、石田曜子、喜多修平らがゲストに並んでいる。入場料は前売券130バーツ(約400円)、当日(約450円)となっている。
タイは2016年になりアニメイトの大型店舗が開店し、日本アニメ関連のイベントが相次ぐなど、こちらも日本企業から大きな関心を集めている。C3もこうした潮流に乗ったかたちだ。
C3はもともと毎年夏に幕張メッセで開催される「キャラホビ C3×HOBBY」でのブランドである。キャラクターとホビーが融合したイベントは、2016年は期間中約4万5000人が訪れた。
しかし、いまでは海外での存在がより大きくなっている。2015年の香港では約22万人が会場を訪れた。こうした成功がアジア各国でのさらなる開催につながったようだ。
事業の中心となる創通はアニメ企画・製作やランセンス事業を得意とするが、近年新規事業領域への進出を図っている。そのひとつが日本のキャラクターイベントの海外展開である。
一方で、アジア地域では、電通が主導するアニメイベントのアニメ・フェスティバル・アジア(Anime Festival Asia)もシンガポール、バンコク、そしてインドネシアのジャカルタと積極的に海外展開する。また各国には現地のキャラクターイベントも数多い。C3のさらなる成功には、日本発を活かした差別化か鍵になるだろう。
C3 in Beijing 2016(C3北京动漫游戏大展2016)
http://c3bj.com/