創通、中国に100%出資の子会社設立 キャラクターイベントや版権営業

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 ガンダムシリーズなどで知られる創通が中国・上海に現地法人を設立し、2019年7月より営業を開始した。新会社の創通(上海)娯楽発展有限公司は今年4月に設立済みで、日本の代表取締役にあたる董事長には創通・取締役の那須雄治氏が就任している。
 資本金は20万USドル(約2200万円)で創通が100%出資している。市内西で、上海虹橋国際空港からも近くビジネス地区となっている長寧区虹橋路にオフィスを構える。

 新会社は同社の海外市場展開の活性化の一端だ。アニメやキャラクタービジネスに関心が高まる中国で現地取引先とより密なコミュニケーションが図れることを目指す。
 今年で4月に初めて上海で開催した“C3”ブランドのキャラクターイベントは主要事業になる。イベントの興行や出展営業をする。また創通が保有する作品の版権営業やプロデュースするアニメ作品のスポンサー営業も行う。
 中国では近年配信サービスでアニメの表現規制が強まっている。日本アニメでも配信停止作品が多くでていることから、配信業者が日本作品の買付けに慎重になり、依然ほど利益はあがっていない。こうしたなかで番組輸出だけでなく、二次展開など周辺ビジネスで中国市場を開拓する動きも強まっている。
 創通以外にもテレビ東京が2017年にキャラクター・商品事業を目的に中国現地法人杭州都愛漫貿易有限公司を設立している。4月にはアニプレックスとソニー・チャイナが上海に現地法人 安尼普(上海)文化艺术有限公司を設立した。さらにはバンダイナムコホールディングスと集英社は、2019年10月に同じく上海に共同出資の集英万夢(上海)商貿有限公司を設立する予定だ。
 現地法人を拠点にしたキャラクタービジネスが、次の中国ビジネスの核になるのか。各社の今後の展開が期待される。

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