湯浅政明新作「SUPER SHIRO」AbemaTV・ビデオパス独占の配信アニメに

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 ロングランアニメ『クレヨンしんちゃん』の人気キャラクターから飛び出した新作アニメ『SUPER SHIRO』が、Abema TVとビデオパスの2社で配信される映像プラットフォーム向けの作品であることがわかった。2019年10月14日より、両プラットフォームで配信をスタートする。
 『SUPER SHIRO』は、『クレヨンしんちゃん』に登場する野原家の飼い犬のシロが主人公となる。シロが世界を守るスーパーヒーローなり、伝説の力を持つ骨“ボボボボボーン”を巡ってぐって、世界征服を企む発明犬デカプーと対決する。
 総監督を湯浅政明、アニメーション制作をサイエンスSARUが担当する。アヌシー国際アニメーション映画祭クリスタル(グランプリ)『夜明け告げるルーの歌』、Netflix独占タイトルの『DEVILMAN crybaby』などのチームが『クレヨンしんちゃん』の世界に挑む。

 『クレヨンしんちゃん』は、長年シンエイ動画がテレビアニメを制作してきた。それを今回、別スタジオのサイエンスSARUが、新たなかたちで作品世界を拡張するのは面白い試みである。長年、広く愛されている作品の先進的な試みだ。
 発表の場をまず動画配信で独占というのは新しく見える。しかし実は『クレヨンしんちゃん』は2016年夏にすでにAmazonプライム・ビデオで、『クレヨンしんちゃん外伝 エイリアン vs. しんのすけ』を配信オリジナルアニメと全13話で展開したことがある。ウェブ配信に積極的な作品である。
 またサイエンスSARUと湯浅政明監督にとっては、『DEVILMAN crybaby』に続く配信アニメになる。こちらも配信への取り組みに積極的だった。

 近年配信オリジナルアニメが新たなビシネスモデルとして関心を集めているが、資金をだすのはほとんどが外資系企業というのが現状だ。『SUPER SHIRO』の配信がAbemaTVとau系のビデオパスというも面白い取り組みである。
 『SUPER SHIRO』は、日本の配信プラットフォーム活用したオリジナルアニメ作品の先駆けになるのかも、注目したい点である。

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