2019年5月に発表され、アニメ業界を驚かせたいちごグループのアニメ製作進出の第1弾作品がこのほど発表された。6月26日、秋葉原の複合ビルAKIBAカルチャーズZONE内AKIBAカルチャーズ劇場で記者会見を開催。押井守原作・脚本・総監督。監督・⻄村純⼆のシリーズアニメ『ぶらどらぶ』の製作が発表された。
アニメーション制作を担当するドライブでは、献血マニアの女子高校生・貢と一癖も二癖もある献血部のメンバー、そして吸血鬼の少女・マイによるドタバタコメディになるという。押井作品としては、久々の軽快なノリとなりそうだ。
新設アニメ企業の第1弾作品だけに、気になるのは製作と制作スタッフの枠組だ。製作は当初の発表どおり、いちごグループの一社全額出資。新設会社のいちごアニメーションが事業を担当する。
いちごグループは不動産投資・マネジメントの有力企業だ。記者会見を開催したAKIBAカルチャーズZONEも保有し、こうしたリアルな場との連動も念頭に置いている。
電子出版のコミックアニメーションが制作に名を連ね、アニメーション制作がドライブ。ドライブは音楽・アニメーションの企画・制作会社で、実際の制作を担当するとみられている。さらに長年、押井作品を多く手がけてきたプロダクション I.Gがアニメーション制作協力となっている。
監督の西村純二は、アニメ監督・演出のベテランだ。『ハーメルンのバイオリン弾き』、『今日からマ王!』、『true tears』などヒット作も多く手がけた。テレビシリーズ『うる星やつら』では押井守と長年仕事した旧知のなかだ。
いちごグループは、このほか6月26日には、「TSUBASA+」プロジェクトの支援も明らかにしている。マンガ・アニメで世界の人気が高い『キャプテン翼』を活用したGPS連動型ゲームである。ここでも有力コンテンツであるマンガ・アニメと連携したビジネスを目指している。
いちごアニメーションは、日本アニメ発展のためクオリティの⾼いアニメを国内外に発信するとしている。今回はアニメ業界の新規参入となったが、今後さらなるエンタテイメント事業への参入があるのか、アニメ製作第2弾はどうなるのか。気になるプレイヤーの登場になった。
『ぶらどらぶ』 http://www.ichigo-animation.com/
原作・総監督︓ 押井守
監督︓ 西村純⼆
キャラクターデザイン︓ 新垣 ⼀成
脚本︓ 押井守・山村圭
⾳楽プロデューサー︓ DaisukeʼDAISʼMiyachi
制作︓ コミックアニメーション
アニメーション制作︓ ドライブ
アニメーション制作協⼒︓ プロダクション・アイジー
製作︓ いちごアニメーション