押井守特集で「ビューティフル・ドリーマー」など上映 東京国立近代美術館フィルムセンターが企画

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『GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊』や『イノセンス』などで知られる押井守監督の特集上映企画が、2017年1月に東京国立近代美術館フィルムセンターで開催される。「自選シリーズ 現代日本の映画監督」として続けられている企画の一環で、1月10日から22日まで2週間にわたり全20作品を上映する。
「自選シリーズ 現代日本の映画監督」は2013年からフィルムセンターが続けるロング企画で、特に1980年代以降の日本映画シーンを代表する監督にフォーカスしている。監督自身が作品選定をし、そのキャリアを振り返る。これまでに崔洋一、大森一樹、井筒和幸、根岸吉太郎が登場した。シリーズでアニメーションが上映されるのは初になるが、2017年は日本のアニメーション100周年でもあり、一般社団法人日本動画協会の協力も受けた。

自選によるライナップは、大作劇場からテレビシリーズ、プロモーションムービーまで多彩だ。表現方法もアニメーションだけでなく実写や独自の映像表現まで、押井守の映像への挑戦を一望するのに十分だ。
なかでも監督・脚本を務め1984年に公開された『うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー』は、長らく上映機会がなかった傑作だけに注目を浴びそうだ。中編作品の『Twilight Q / 迷宮物件 FILE 538』(1987)、『ケータイ捜査官7/ 圏外の女 [ディレクターズカット版]』(2008)も珍しいだろう。さらにゲームソフト『重鉄騎 STEEL BATTALION』のムービー、GLRAYのためのMV『JE T’AIME』まで並ぶ。押井監督特集上映では過去最大規模となる。

また長編映画が全て新プリントの35mmで上映されるのは、東京国立近代美術館フィルムセンターならではだろう。フィルムセンターは、日本の映画文化の収集と保存を目指した機関として1970年に設立されている。なかでも重要な役割としてフィルムによる映像の保存を行っているからだ。
フィルムセンターの収集・保存は実写映画が中心で、アニメーションは全体の数%に過ぎない。アニメーションの映像保存の促進も必要とされており、今回の特集はそうした意味でも重要なものとなりそうだ。

鑑賞料金は一般520円、高校・大学生・シニア310円、上映当日の30分前から発券する。また1月10日14時30分の回、21日12時30分の回の上映終了後には押井守監督によるトークイベントも予定されている。
いずれも詳細は東京国立近代美術館フィルムセンターのサイトで確認できる。

「自選シリーズ 現代日本の映画監督5 押井守」
http://www.momat.go.jp/fc/exhibition/oshii-2017-1/

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