2019年、国内映画市場で最大ヒットになった新海誠監督『天気の子』が、海外展開を広げている。世界各地で映画公開が次々にスタートし、さらに国外で最大の興行が期待される中国での公開日も決定した。
公開予定であることは、すでに9月初めに明らかにされていた。それが9月29日に中国最大SNSである微博の『天気の子』公式アカウントより、11月1日の公開スケジュールが発表された。公開規模の言及はないが、新海誠監督の前作『君の名は。』が記録的なヒットになっているだけに大規模な興行が期待出来そうだ。
『天気の子』は2016年の『君の名は。』から3年ぶりの新作映画。『君の名は。』の国内外でのヒット大きさ、評価の高さから当初から国内だけでなく、海外での注目も高かった。このため公開前より海外配給も多くが決定しており、日本公開後間もなくから公開も始まっている。
8月には香港、インドネシア、オーストラリア、ニュージーランド、フィリピン、ベトナムで公開、さらに9月にはマレーシア、シンガポール、台湾とアジア太平洋地域で上映が続いている。いずれも興行成績は好調だ。10月にはさらにイタリア、韓国、ロシア、そして日本アニメは初となったインドでの公開となった。
そうしたなかでの満を持しての中国になる。『君の名。』と同様、こちらも日本公開から約3ヵ月のスピード公開だ。
『君の名。』は日本映画としては記録的な5億7000万元、80億円以の興行収入を実現している。2019年は国産アニメーションの大ヒットが相次ぎ、米国ハリウッド製のアニメーションが冴えないと、中国国内の環境も激変している。そのなかで『天気の子』がどんな結果を残すのか、今後の日本アニメの行方も占うことになる。