特撮映画やウルトラマンシリーズの著作権管理などの円谷プロダクションの代表取締役社長COOが、2019年4月1日より異動となる。代表取締役社長の塚越隆行氏が代表取締役会長CEOに昇格、そして永竹正幸氏が代表取締役社長COOに就任する。
永竹氏は1969年生まれ。野村アセットマネジメント、ゴールドマン・サックス証券、ファーストリテイリングなど経て、2009年に玩具大手のタカラトミーに入社した。そこで執行役員を務め、トミーインターナショナルの社長も経験するなど多彩な経歴を持つ。
塚越氏に続き、新社長を社内からでなく外部から招くかたちとなった。塚越氏の前職はウォルト・ディズニー・スタジオ・ジャパンのゼネラル・マネージャー、そして永竹氏はタカラトミーの海外事業経験者。そこからは円谷プロダクションが、海外ビジネス、キャラクタービジネスの展開を目指していることが窺える。
近年の積極的なキャラクターを中心とした事業、コラボレーションもこれを反映していそうだ。4月からは代表取締役2人体制となるが、こうした方向性は強まるだろう。
円谷プロダクションの親会社であるフィールズは近年遊技機市場低迷の影響を受け、経営の苦戦が続いている。多方面で展開してきたコンテンツ関連事業も整理統合が進んでいる。
そのなかで円谷プロダクションが権利保有するウルトラマンの新作CGアニメ『ULTRAMAN』が4月1日からNetflixで世界同時配信をスタートする。同じく『電光超人グリッドマン』を原作とした『SSSS.GRIDMAN』が2018年にテレビアニメ化された。円谷プロダクションは、現在フィールズグループの映像・著作権ビジネスの中核となっている。それだけに今後のさらなる展開が期待されている。