トムスのYouTubeラテンアメリカチャンネル登録者100万人、西語・ポルトガル語展開に成果

TMS Anime Latino

 アニメ大手のトムス・エンタテインメント(TMS)が、ブラジル・メキシコ・アルゼンチンなどのラテンアメリカ地域での自社作品のプロモーションを積極的に進めている。同社が2020年にスタートしたラテンアメリカ向けのYouTubeチャンネル「TMS Anime Latino」の登録者数が、このほど100万人を突破した。TMSによれば、およそ2年半で視聴時間は延べ27億分以上、再生回数は2億9280万回にも達した。
 「TMS Anime Latino」は2020年6月にラテンアメリカ地域のファンに、TMSの作品の情報ハブになるようにとの目的でスタートした。特徴は人気の日本アニメをスペイン語とポルトガル語の字幕、吹替えで配信していることだ。現在は『ソニックX』、『神様はじめました』、『聖闘士星矢 THE LOST CANVAS 冥王神話』をはじめ、30タイトル以上を提供している。

 番組本編だけでなく、予告編やカット映像、インタビューなども公開している。作品とTMSの認知度向上に大きな役割を果たしている。
 100万人突破記念としてチャンネルでは11月11により特別企画を組んでいる。『NOMAD メガロボクス2』、『Dr. STONE』(第2期)、『魔法騎士レイアース』のスペイン語/ポルトガル語の吹替版、『聖闘士星矢 THE LOST CANVAS 冥王神話』やウォッチパーティーなどをスケジュールしている。

 近年、日本アニメの海外市場が急拡大しており、日本のアニメ企業各社は海外に向けたプロモーションも積極的になってきた。しかし従来の海外マーケットは北米、西ヨーロッパ、東アジアなどに集中してきた。
 一方で今後は、それ以外の地域のファンの取り込みも鍵になる。ラテンアメリカは日本アニメファンが多い一方で、マーケットプロモーションが薄かった地域だ。「TMS Anime Latino」は制作会社が自らこの地域の開拓に挑戦するものだ。
 吹替版の充実はその鍵だ。コアファンには字幕を好むものも少なくないが、一般層の視聴獲得には吹替が大きな力を発揮するからだ。100万人突破はラテンアメリカ攻略の第一歩、今後のさらなる取り組みが注目される。

関連記事

アーカイブ

カテゴリー

ピックアップ記事

  1. AnimeJapan2024
    ■凝った企業ブースが脱コロナ禍を演出  2024年3月23日から26日まで、東京都内で日本アニ…
  2. 第2回国際アニメーション映画祭
     新潟国際アニメーション映画祭が、2024年3月15日から20日までの6日間、新潟市内各所の会場で開…
  3. クランチロールアワード
     日本アニメ配信プラットフォームで世界最大規模のクランチロールが主催する「クランチロール・アニメアワ…
ページ上部へ戻る