映画会社のギャガが、アニメ事業の独立性を高める機構改革を実施する。2019年4月1日付で社内に「ギャガ・アニメーションズ・カンパニー」を設立する。アニメーションズ・カンパニーは独立会社ではなく社内カンパニーの位置づけで、現在のアニメ事業部 アニメ事業グループがそのまま移行する。
カンパニーのプレジデントは、同社執行役員でこれまでアニメ事業部長であった岩田圭介氏が務める。岩田氏はテレビ東京出身で、同社でアニメ事業を担当、その後AT-Xの代表取締役社長を務めた。2018年11月にアニメ事業の強化を目指すギャガに迎えられた。
ギャガによればアニメ事業は、同社が従来手がけてきた洋画や邦画と異なるビジネスモデルがある。そのため必要となる経営資源なども違ってくるという。岩田氏の経営参加も、その対応のひとつといっていいだろう。
そこで業務執行の責任を明確化し、事業の自主独立経営を目指すことから社内カンパニー制を導入した。組織的にはやや判り難い構造だが、将来の分社化を視野に入れたものとしている。現状は売上げが小さく、今後の業務の拡大を念頭に置いていそうだ。
ギャガは国内の有力映画会社で、洋画配給や国内映画製作をする。独自の個性的な作品選びに定評がある。経営母体は2000年以降たびたび入れ替わっており、現在はハウステンボス、クリーク・アンド・リバー、そして代表取締役会長兼社長CEOを務める依田巽氏らが大株主となっている。
アニメ事業には2016年に進出した。大きな話題を呼び、高い評価を受けた『若おかみは小学生』の製作に参加、2018年に公開している。しかしまだまだ作品数は少ないだけに、今後はどういったジャンルでどういった展開をするのかが注視される。