エンタメテイメント大手のエイベックスが、新時代の映像分野と技術活用に積極的だ。このほどVRコンテンツ開発のエクシヴィ(XVI Inc.)と共同で、「AniCast Lab.」と名付けたプロジェクトをスタートした。
「AniCast Lab.」は、Vtuberに代表される近年の配信プラットフォームのリアルタイム性のトレンドをビジネスに取りこむ試みだ。エクシヴィが開発したVRアニメーション制作ツール「AniCast」を活用し、これまでよりシンプルで低コスト、そして視聴者のニーズに合わせたリアルタイムでのアニメーション制作を目指す。
「AniCast」では制作者がVR空間に入り込み、自身で演技した動きをアニメーションに組み替える。リアルな動きを反映するアニメーションともいえる。
アニメーション制作にあたっては、カメラや背景なども組み替えることで多様な映像が可能になる。さらに一人でも制作が出来ることもあり、アニメーションづくりの可能性も大きく広げる。この低コストとリアルタイム性が、AniCastの特長と言っていいだろう。
AniCast Lab.では、この仕組みをエイベックスの持つコンテンツと結びつける。大手エンテイメント企業ならではの強みと言っていいだろう。
さらにアニメ製作子会社のエイベックス・ピクチャーズや、制作スタジオのFLAGSHIP LINEのアニメ制作のノウハウとも組み合わせる。テレビアニメとの連動や、作品の拡大につなげるとしている。
FLAGSHIP LINEは、今年7月にエイベックス・ピクチャーズとCGアニメーションを得意とするグラフィニカが共同出資で設立したスタジオである。エイベックスのCG映像への関心の高さを示したものだ。さらに今回のAniCast Lab.の設立からは、CGやデジタルを新時代の映像に積極的取り入れたいとの戦略がみてとれる。
AniCast Lab.
https://anicast-lab.jp/