音楽・映像事業のエイベックスが、2023年8月1日付でグループ組織の大幅改編をする。現在はエイベックスが持株会社となり、エイベックス・エンタテインメント、エイベックス・ピクチャーズ、エイベックス・デジタルなどの主要グループ会社を束ねている。新しい組織ではふたつの中間持株会社を設けて、音楽事業と映像事業をそれぞれ束ねる。
音楽と映像を並べることで、事業規模では劣る映像分野を重視している姿勢も垣間見える。映像事業にこれからも積極的に取り組んでいくとみられる。また中間持株会社を設置することで権限の委譲と事業責任を明確化し、競争力強化と成長戦略の実現を目指す。
音楽事業の中間持株会社は、エイベックス・エンタテインメントとなる。エイベックス・マネジメントのほか、新設のエイベックス・ミュージック・クリエイティヴ、エイベックス・ライヴ・クリエイティヴ、エイベックス・アライアンス&パートナーズなどの事業会社を子会社とする。
映像事業ではエイベックス・ピクチャーズが、中間持株会社になる。同社の役割はアニメ・映像事業の統括で、これまでの事業は新設するエイベックス・アニメーションレーベルズとエイベックス・フィルムレーベルズに移管されるかたちだ。エイベックス・ピクチャーズの代表取締役社長は勝股英夫氏が引き続き担う。
新設の2社は、エイベックス・ピクチャーズが扱ってきたアニメーションと実写映像の事業をそれぞれ分担するとみられる。いずれも2023年8月1日付で設立され、資本金は1億円、本社は他のグループ会社と同様に東京都港区三田に置かれる。
アニメーションレーベルズの代表取締役は、エイベックス・ピクチャーズ執行役員も兼任する大山良氏が就任する。取締役には飯泉朝一氏、執行役員には宮腰厚彦氏。フィルムレーベルズの代表取締役はエイベックス・ピクチャーズ取締役の前野展啓氏、執行役員に西山剛史氏との布陣だ。