2018年8月9日、エンタテイメント大手のエイベックスが、2019年3月期第1四半期の決算を発表した。連結売上高は322億7600万円(0.5%減)と前年並みであったが、利益の減少が大きかった。営業利益は1億5500万円(86.6%減)、経常利益は2億4200万円(77.9%減)、当期純利益は赤字に転落し1億4500万円の損失だった。
これまで利益率の高かったアニメ事業の落ち込みが大きかったことが響いた。また映像配信サービス会員数が減少したデジタル事業も減収減益だった。
アニメ事業は前年同期比で減収減益、下げ幅も大きく厳しい決算となった。第1四半期までの売上高は24億円で前年同期比32.6%減、営業利益は8億円で4割減。2年連続の減収減益である。
DVD/Blu-rayのアニメパッケージの落ちこみが大きかった。売上高は7億4900万円と前期の16億500万円から53.3%減少である。商品単価は5007円と前期の4990円からやや上昇したが、売上げ枚数は11万2000枚と24万2000枚から半減、2017年3月期の35万1000枚から比較すると1/3になる。
近年、注力をしているイベントや関連事業などの非パッケージ部門は17億円4100万円と16.7%減だった。パッケージの減少幅が大きかったことから、全体に占めるパッケージの売上高比率は3割を切った。
今後の事業の鍵となるのは、新分野への進出の加速とそれを成果につなげることだろう。アニメ事業では7月にCGスタジオのグラフィニカとアニメだけでなくゲーム、VRも視野にした企画・制作会社FLAGSHIP LINEを設立している。さらに社名変更も行ったゲーム子会社anchorも新プロジェクトに積極的に打ってでる。第2四半期以降も、アニメ事業におけるノンパッケージの依存は大きくなりそうだ。