エイベックス第1Q アニメ・映画事業は増収も赤字幅広がる

ファイナンス決算

 音楽・映像大手のエイベックスは、2024年8月8日に2025年3月期第1四半期決算を発表した。大型ライブ公演が前年同期比で減少にしたのに加えて映像配信事業での受託終了もあり、厳しい結果となった。
 連結売上高は255億4800万円で前年同期比20.1%減、また営業損失が12億8100万円、経常損失は12億3600万円と赤字に転落した。IP創出のための投資が続いていることが響いた。一方で純利益では18億3400万円計上している。こちらは期間中にLivePocket事業を譲渡したことで特別利益がでたためだ。

 エイベックスは今期から事業セグメントを再編して、音楽事業とデジタル事業を統合した。一方でアニメ・映画事業は、これまでどおりとなっている。
 第1四半期のアニメ・映画事業の売上高は、35億5600万円と3.7%の増加だった。海外向けのセールスとイベント事業が増加し全体の9割近くを占めて、パッケージ事業(映像ソフト)は微減で4億400万円(1.2%減)だった。利益率の低下と販管費の増加により、利益面では厳しかった。営業損失が前年の2000万円から2億9600万円に拡大している。
 期間中の主力タイトルはアニメでは『僕の心のヤバイやつ』、『怪物の木こり』。また舞台・ライブでは舞台『パリピ孔明』や「i☆Ris 9th Live Tour 2024」、「Paradox Live Dope Show 2024」である。
 第2四半期以降は、興行が大ヒットになっている劇場アニメ『ルックバック』が期待できそうだ。このほか新春には劇場アニメ『ベルサイユのばら』も公開する。映像ソフトは映画『ブラッククローバー 魔法帝の剣』と実写ドラマ『彼女と彼氏の明るい未来』が控えている。

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