一般財団法人デジタルコンテンツ協会は、経済産業省商務情報政策局の監修による『デジタルコンテンツ白書2020』を2020年9月1日に発刊した。
『デジタルコンテンツ白書』は、デジタルコンテンツ協会が国内のコンテンツ産業の市場規模調査として2001年より毎年、調査・集計・編纂をしている。デジタル分野の産業動向を理解する基礎資料として幅広く利用されている。
2020年は例年と同じように、「日本のコンテンツ産業の市場規模」と「日本のコンテンツ産業政策」といった全体動向と「コンテンツの分野別動向」や「メディアの分野別動向」、「海外動向」とジャンルごとの分析で構成されている。
これに特集とコンテンツ産業関連の統計資料が豊富に掲載される。今年の特集は、昨今注目が増しているライブビジエンスの動向だ。「ライブエンターテインメントの今とこれから~Beyond 2020を考える3つの視点」としている。
コンテンツ分野では、「マンガ」「アニメーション」「映画」「音楽」「ゲーム」「オンラインゲーム」「ライブエンターテインメント」といった幅広いジャンルを取り上げる。メディアごとの動向は「ソーシャルメディア」「モバイルコンテンツサービス」「放送」「新聞」「出版」。さらに海外状況として「アメリカ」「中国」「韓国」を分析する。
デジタルコンテンツ協会によれば、2019年の国内コンテンツ産業の市場規模は12兆8476億円であった。前年比で1.0%ながら8年連続の増加である。堅調な推移と言っていいだろう。
またデジタルコンテンツに限定すると国内の市場規模は9兆2320億円(2.2%増)とより高い伸びになる。全体の71.9%を占め、現在のコンテンンツの7割はデジタルというまさにデジタルコンテンツの時代となっている。
全体で見ると数字の変化は少ないが、メディア別では大きく変動した。パッケージや放送が引き続き減少基調にある一方で、配信コンテンツといったネットワークの成長が続いているためである。
ネットワークコンテンツは3兆9291億円と前年比8.9%増となり、3兆5413億円(2.7%減)のパッケージ、3兆5413億円(2.7%減)の放送を上回りメディア別で最大になった。劇場・専用スペースも4.5%増の1兆8156 億円だった。
『デジタルコンテンツ白書2020』はA4変型・192ページで15000円(税別)。全国の書店や政府刊行物センターで購入出来る。またデジタルコンテンツ協会のサイトからの申込みも可能だ。
「デジタルコンテンツ白書2020」
http://www.dcaj.or.jp/project/dcwp/index.html
監修: 経済産業省 商務情報政策局
編集・発行:一般財団法人デジタルコンテンツ協会
発行日:2020年9月1日
15,000円(税抜)