ピクシブ、永田寛哲氏が代表取締役社長退任 新社長にムービックの國枝信吾氏

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 イラスト、マンガ、小説投稿共有サイトpixivを運営するピクシブ株式会社は、2018年6月6日に代表取締役社長の永田寛哲氏が退任したことを明らかにした。後任には、現取締役の國枝信吾氏が就任する。
 ピクシブによれば永田寛哲氏より辞任の申し入れがあり、取締役会がこれを受理した。ピクシブの代表取締役に加えて、関連子会社の代表取締役、取締役も辞任する。
 ピクシブは社長交代にあたり、永田氏と同社に対する訴訟が係争中であることに言及している。そのうえで永田氏が現在の状況では代表取締役としての職責を果たすことが困難であることを理由とした。
 ピクシブのサイトでは詳細は言及されていないが、5月より元アイドルグループのメンバーが永田氏からセクハラ行為を受けたとして、永田氏とピクシブなどに損害賠償を求めて提訴したことが複数のメディアで報じられている。

 ピクシブは2005年のイラスト投稿と共有サイトpixivを運営する会社としてスタートした。設立当初からネットユーザーの大きな支持を集めて、この分野を代表する巨大サイトになった。Pixivからプロデビューするクエイエイターも少なくない。現在は日本だけでなく、海外の利用者も多い。

 一方、ピクシブは2017年より経営陣の交代が相次いでいる。創業メンバーで代表取締役社長であった片桐孝憲氏が2016年12月31日付で退任、翌2017年1月1日にDMM.comの代表取締役社長に就任して関係者を驚かせた。
 モルガン・スタンレー証券、ボストンコンサルティンググループなどで経験を積んだ伊藤浩樹氏が片桐氏の後を継ぎ代表取締役社長となったが、2018年1月1日付で退任。同時に片桐氏も取締役からも退任した。同日付で取締役会長であった永田寛哲氏が代表取締役社長に就任していた。それから約半年で、再び代表取締役の交代となる。一年半あまりで4人目の社長となる。
 新たに代表取締役社長となる國枝氏は、アニメイトグループの中核会社でアニメ事業などを手がけるムービックの代表取締役を務めている。当面はムービックとピクシブの社長を兼任するかたちになりそうだ。

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