好調のテレビ東京HD、アニメ事業売上げ193億円14.3%増で過去最高に

ファイナンス決算

 テレビ東京ホールディングス(テレビ東京HD)の2018年3月期の決算が好調だ。5月11日に発表された期末連結売上高は1471億300万円(3.1%増)と前年に続き増収だった。営業利益は74億3000万円(16.2%増)、経常利益は80億100万円(17.8%増)、当期純利益は60億5800万円(41.3%増)と利益面では二桁の伸びとなった。
 主力のテレビ東京の放送部門は売上げ807億1200万円(0.4%減)と前年並み。放送周辺事業は売上高371億3700万円(6.4%増)、営業利益は21億7800万円(1.0%増)である。 

 ライツ関連が業績拡大に貢献している。18年3月期のテレビ東京のライツ事業収入は271億7500万円と前年比13.9%増となった。これはテレビ東京HDの売上げ全体の2割近くにあたる。グループの中核事業のひとつ、と言っていいだろう。
 とりわけ利益率の高さが特長で、粗利益も99億9200万円とおよそ100億円に達した。グループ全体の利益を丸々カバーする水準だ。
 
 なかでもアニメ事業の成長は続いている。売上げは193億8900万円(14.3%増)と過去最高、粗利益は1.5%減となったが60億3300万円と依然高水準である。国内での中心は『NARUTO』『遊戯王』のゲーム売上げ、また海外でも『NARITO』の配信、ゲームが好調だとしている。同じシリーズの『BORUTO』も含めて、ビッグネームの有力タイトルが支えている。
 アニメ事業以外も好調で、ライツ一般も6.8%増の売上高61億6800万円、粗利益32億2700万円(6.6%増)。近年拡大する配信向けが好調で、配信連動ドラマ『100万円の女たち』『さぼリーマン甘太朗』『モブサイコ100』の配信権料が大きかった。また『勇者ヨシヒコ』『孤独のグルメ』の追加印税あったとし、人気タイトルが持続的に収益に貢献していることがわかる。
 イベント収入は9億9800万円(20.9%増)と高い伸びをみせた。粗利益は2億100万円(20.9%増)だ。フィギュアスケート「Japan Open 2017」や「トミカ博 in YOKOHAMA」があった。

このほかアニメ関連ではグループ会社のエー・ティー・エックスの売上高が60億6400万円と過去最高だった。アニメ専門チャンネルAT-Xは加入者を減らしたが、広告関連売上げの伸びや、製作出資作品の好調がカバーした。

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