
テレビ東京のアニメ事業は、2025年3月期も好調だった。テレビ東京ホールディングス(HD)では通期連結決算は売上高1558憶3700万円(4.9%増)、営業利益77億8900万円(11.9%減)、経常利益82億5500万円(14%減)、当期純利益は60億3400万円(10.4%減)と増収減益だったが、期間中のアニメ事業の売上高は231億300万円と前年比で10.2%増加、過去最高を更新した。
『BORUTO』の中国でのSNSゲームや『ポケットモンスターが好調だった。海外での番組販売も順調に推移したことに加え、また2023年12月公開の『劇場版SPY×FAMILY CODE:White」の国内配給収入を計上し、『ブラッククローバー』のゲーム化権なども伸びた。
主力は引き続きキッズ向けのキャラクターアニメで、また海外への依存率も依然高い。売上上位タイトルは『BORUTO』、『NARUTO』、『遊戯王』、『ポケットモンスター』、『ブラッククローバー』とお馴染みの作品が並ぶ。
また国内外比率は国内17.5%(40億4900万円)と海外82.5%(190億5400円)と群を抜く。ヨーロッパは8.6%、アジア・中東は合わせて9.9%になる。
ただし25年3月期はアニメ新規タイトルの増加と制作コスト増により費用が膨らんだ。このためアニメ・配信事業の利益は42億5000万円と前年より28.7%減と大幅な減益となった。
アニメ・配信事業には、アニメのほか配信やイベント、テレビ東京ミュージック、AT‐X、テレビ東京コミュニケーションズが含まれる。売上高469億2300万円(5.4%増)だ。
配信事業を構成するアニメ以外のドラマやドキュメンタリーも伸びている。ドラマ『夫の家庭を壊すまで』などが好調で、売上は2.1%増の117億5900万円。こちらは国内が中心で全体の9割以上を占めるが、海外販売も拡大しつつある。
アニメ専門チャンネルAT‐Xは、売上高が33億3400万円と前年並み。『陰の実力者になりたくて!』、『東京リベンジャーズ』のライセンスが貢献した。