テレビ東京のアニメ事業が引き続き好調だ。2017年2月3日にテレビ東京ホールディングス(テレビ東京HD)が発表した2017年第3四半期のテレビ東京におけるアニメ事業の売上げは、128億400万円と前年同期比の24.2%増となった。
これはテレビ東京のライツ事業の7割以上を占めるだけでなく、テレビ東京全体の売上げの15.2%になる。前年の13%から拡大した。事業全体の中でも存在感は増してる。利益率が高いのも特徴で、営業利益は47億4800万円とこちらも20%増となる。
アニメ事業の好調は、引き続き海外との取引が牽引している。特に『NARUTO』『BLEACH』とテレビ東京の主力作品の海外でのゲーム化、配信権の販売が好調であった。前年に国内で大きな役割を果たした『妖怪ウォッチ』の商品化減少を、カバーした。
第3四半期までの好調もあり、テレビ東京HDはアニメ事業の業績予想を引き上げる。通期売上はこれまでの150億1500万円から163億1000万円に、営業利益は51億400万円から56億1100万円に変更した。通期で売上、利益とも二桁成長を目指すことになる。テレビ東京のアニメ部門の好調ぶりを示したかたちだ。
テレビ東京HDのアニメ事業の好調は、テレビ東京だけに留まらない。連結子会社のエー・ティー・エックスも第3四半期までで、売上高44億7300万円と前年同期比で12.5%の伸びとなった。
同社はアニメ専門チャンネルAT-Xを運営するが、加入者数は近年は横ばいとなっている。そこで現在は、アニメの製作投資にも力を入れており、これが成果を見せている。売上高の増加は、投資作品に『おそ松さん』などのヒット作が続いたためとしている。