日本テレビHD、バップを完全子会社化 パッケージからコンテンツ総合企業に転換目指す

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 日本テレビホールディングス(日本テレビHD)は、連結子会社のバップを株式交換により完全子会社化する。現在バップの株式は日本テレビHDが51%を持つほか、讀賣テレビ10.0%、中京テレビ8%、札幌テレビ6%、福岡放送5%などグループ放送局が分散して保有している。
 このうち日本テレビHD以外が保有する株式を2018年7月1日づけで、日本テレビHDの株式に交換。これによりバップは日本テレビHDの完全子会社となる。

 バップは1981年に、日本テレビを中心に日本テレビ系列局の出資で設立された音楽映像会社。2018年3月期の年間売上高は139億400万円、音楽・映像の企画、パッケージソフトの発売・販売の国内有力企業の一角だ。
 グループ各局のドラマや出資映画の映像や主題歌などを多く手掛けている。2018年3月期の売上げは前年比2.0%減、営業利益9億5700万円(6.79%増)、経常利益11億2300万円(7.4%増)、当期純利益と9億2800万円(2.3%増)だ。前年比では変動は小さい。しかし業績は映像音楽のヒットに左右されがちで、過去には大きな変動を繰り返してきた。

 さらにバップの得意としてきたパッケージソフトは、市場が長期低落傾向にある。そこで近年は「コンテンツ総合カンパニー」を掲げて、構造改革を目指してきた。日本テレビHDの完全子会社になることで、経営改革のスピードアップを目指す。
 パッケージソフトに加えて、配信、海外展開を視野にした新規事業展開を目指す。環境の変化に対応する。実際にバップとフォアキャスト・コミュニケーションズが共同出資する有限責任事業組合V.F.パートナーズのからは動画配信ライセンス、著権権手数料などの収益の拡大が見込まれている。V.F.パートナーズは、『俺物語!!』、『曇天に笑う』、『寄生獣 セイの格率』、『HUNTER×HUNTER』、『闘牌伝説 アカギ』、『MONSTER』ほか多数のアニメに出資している。
 日本テレビHDのもとで、パッケージメーカーから「コンテンツ総合カンパニー」に転換を図れるのか、パップの経営の行方が注目されそうだ。

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