「名探偵コナン」 TV放送から2時間後、中国語で吹替え配信

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 讀賣テレビ放送は2018年4月7日より、中国にてテレビアニメシリーズ『名探偵コナン』の中国語声優による吹替版の同日配信を始めた。日本での放送からわずか2時間後である。本作の中国の総代理店であるSCLA(中国新創華文化発展有限公司:China Shanghai Character License Administrative Co., Ltd.)の協力で実現した。
 配信サイトは、愛奇芸(アイチーイー)、騰訊視頻(テンセント)、土豆(トゥードウ)、优酷(ヨウク)の4つ。いずれも中国で有数の動画配信サイトのため、幅広い視聴者が中国語吹替版を楽しめる。4月7日放送の第898話が同日吹替え版の最初のエピソードで、今後も毎週予定する。

 『名探偵コナン』はマンガ家・青山剛昌の作品を原作に、1996年よりテレビアニメ化されている。海外、とりわけ中国で人気が高く、讀賣テレビによれば動画配信サイトでの視聴視聴回数はは毎月4.6億回を超えるという。小さな子どもでもストーリーを理解しやすい吹替えは、作品のさらなる人気拡大に一役買いそうだ。

 日本アニメの海外向けの正規同日配信は2010年代にいっきに普及した。海外におけるアニメ人気の拡大にも重要な役割を果たした。しかし、その多くは日本語音声に現地語の字幕をつけたものである。アニメ番組は放送の直前に完成することが多く、同日配信までの時間で吹替えをするのが技術上困難なためだ。
 しかし、2018年になりそうした状況に、変化の兆しが見られる。例えば世界規模の映像配信プラットフォームであるNetflixは自社独占のアニメについては制作完成後の全話納品を前提として、配信初日から世界190ヵ国以上に向けて複数言語の吹替えをつけている。米国では人気の高い『僕のヒーローアカデミア』でも、この4月から最初第6話までに限定されるがやはり同日中の英語吹替え配信をスタートした。
 日本の多くのアニメはすでに海外市場抜きでは成り立たないともされている。海外ファンのニーズに応える同日吹替え配信のトレンドが、今後、日本のアニメーション制作の体制も変えるかもしれない。

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