「名探偵コナン 紺青の拳」中国興収30億円突破、邦画歴代4位に浮上

映画

 2019年9月13日に中国全国公開をした『名探偵コナン 紺青の拳』が公開2週目の週末終えて、興行収入2億元を突破した。9月22日までの累積興行収入は約2億1000万元(約32億円)に達した。
 これは『ドラえもん のび太の宝島』(2018年)、『となりのトロロ』(2018年)を抜いて、中国公開された日本映画の歴代4位にあたる。これよりうえには『君の名は。』(2016年)、『STAND BY ME ドラえもん』(2015年)、『千と千尋の神隠し』(2019年)だけになった。

 『名探偵コナン 紺青の拳』の活躍は、日本アニメ全体にとってもよいニュースである。2019年は中国の自国製作のアニメーション映画が活躍する記録的な年になっているからだ。そのなかで存在感を示せた。
中国アニメはこれまでにも単発的なヒットはあったが、今年は複数の大型ヒットが出ている。まず7月26日公開の『哪吒之魔童降世』が興行収入49億3000万元(約750億円)の記録的な大ヒットになり話題になった。これ以外にも人気シリーズの最新作『熊出没・原始時代』の7億1000万元、『白蛇:縁起』の4億5000万元、さらに9月7日に公開されたばかりの『羅小黒戦記』が2億8000万元と好調だ。
 一方これまでは人気で優勢だった米国アニメーション映画の苦戦が目立っている。『ヒックとドラゴン 聖地への冒険』は3億6000万元と健闘したが、日本を含めた世界的大ヒット作『トイ・ストーリー4』は2億元、『ペット2』は1億5000万元、さらに『アングリーバード2』が1億4000万元だ。

 日本アニメ映画では、日本公開から18年目の中国公開で話題となった『千と千尋の神隠し』が4億8000万元のヒットになり話題を呼んだ。しかしは2019年の日本アニメの中国公開は現在まで15本にもなるが、必ずしも全てが満足出来る成績とはいえない。むしろヤングアダルト向けでは伸び悩みも見られる。
 こうしたなかで『トイ・ストーリー4』や『ペット2』を上回る『名探偵コナン 紺青の拳』は、大健闘と言っていい。「名探偵コナン」ブランドにとっても、日本アニメにとっても明るい材料である。

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