「オーバン・スターレーサーズ」15周年でブルーレイ実現、クラファンに3200万円支援

オーバン・スターレーサーズ

 2006年に日本とフランスが共同制作された『オーバン・スターレーサーズ』は、世界中で放送され人気を獲得した作品だ。いまなお熱心なファンが多くいる。発表から15年の歳月を経て、この『オーバン・スターレーサーズ』がブルーレイ化されることになった。
 2022年2月1日から本作のブルーレイ化に向けたクラウドファンディングがキックスターター(Kickstarter)で開始し、2月20日までに世界から約2500人、総額で約25万ユーロ、3200万円以上の支援を集めた。これまでに8つのストレッチゴールをクリアし、現在は9つ目のゴール30万ユーロを目指している。あらためて本作の高い人気を見せつけた。

 ブルーレイ化は15周年に加えて、作品の配給権が製作のムSav! the world productionsに戻ってきたタイミングにも合わせた。あらためて作品を世に広く知ってもらい、さらに新たなプロジェクトにつなげたいとする。

 プロジェクト支援の種類で特典内容は異なるが、多くのストレットゴールを実現したことでリターンの内容はかなり豪華になっている。リターンの中心は全26話本編だが、日本語含めた11各語の吹替とフランス語、英語の字幕がつく。クラウドファンディングの目的に、世界で吹き替えられた音源の検索、取得、復元、保存が含まれているためだ。
 1万円相当(75ユーロ)の「オーバン・チャンピオン」での支援だとコレクターズエディションのブルーレイ、デジタルサウンドトラック、ドローイングセットの3点が特典になる。ここに120ページのミニアートブックやメイキング、インタビュー、イベント特集、デジタルストーリーボードなど盛りだくさんの内容になる。詳細はクラウドファンディングの公式ページで確認できる。

 日本のファンにとっては何よりもうれしいのは、HDビデオマスターでの日本語版の収録だろう。本作は日本のスタジオ(ハルフィルムメーカー)でもアニメ制作され、NHK-BSなどでも放送されながら、国内で商品化されていない。今回は作品を手元に置く貴重な機会になる。また本作はもともとHDで制作されたが、2007年当時はそのクオリティで放送されていないのでHD収録も貴重だ。

 『オーバン・スターレーサーズ』は、遠い未来の銀河系が舞台。1000年に一度開催される星間レースに参加する地球人の少女モリーとその仲間たちの冒険を描く。地球の未来やモリーと父親との確執、ライバルたちとの戦いなど、様々な物語が交錯する。
 フランスの開発チームSav! the world productionsには、イエットマンエッフェル・サバンやロマン・トマ、ブリュネ・スタニスラス、ぺノン・ロイックが参加した。チームは日本に拠点を移し、佐山聖子、大橋誉志光、増井壮一(ストーリーボード)、熊谷哲矢(アニメーション監督)、瀬山武司(編集)らと制作した。オープニングとエンディングを菅野よう子が手がけているのもファンには見逃せない点だ。
 クラウドファンディングは3月8日まで。日本からも参加可能で、キックスターターは日本語も対応している。
 
『オーバン・スターレーサーズ』
KICKSTARTERページ

https://obanstarracers.com/kickstarter-jp/

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