ソニーグループが、Blu-rayやDVD、CDなどのパッケージの製造受注業務を統合する。これまではソニーピーシーエル(ソニーPCL)が映像会社系の映像パッケージソフトの製造受注を、ソニー・ミュージックコミュニケーションズ(SMC)が音楽会社系の映像パッケージソフトの製造受注を担当してきた。
2018年4月1日付で、ソニーPCLの映像パッケージソフト受託業務をSMCに移管する。これまで音楽会社系と映像会社系が別々に行ってきた受注窓口が一本化される。
ソニーPCLはグループ内の映画部門に、一方SMCは音楽部門に属する。しかしソニーミュージックが子会社アニプレックスを通じてアニメを中心に映像パッケージを多数扱っていることからSMCは映像パッケージも扱っている。ソニーグループ内の分野を超えた統合で、事業重複を解消する。
発表によれば、今回の事業移管で、ソニーグループに分散していたディスク製造受注体制は一元化される。市場を見極めた生産体制が構築されるという。
近年、映像パッケージソフトは、映像配信の広がりにより嗜好性を強めている。コンテンツの制作だけでなく、特典グッズや印刷アイテムの制作などが増えている。受注体制の一本化は、こうした体制も強化する。
ソニーPCLは、戦後すぐに16ミリ映画専門現像所の株式会社PCLとして創立。映画・映像コンテンツのポストプロダクションの大手として知られる。映画・映像のBlu-ray、DVDのためのオーサリングを主要事業とする。アニメーション制作の編集でもお馴染みだ。事業移管後は、こうした分野により特化することになる。
一方でディスク製造そのものは、これまでと同じくソニーDADCジャパンが行う。ポストプロダクションのソニーPCL、製造受託のSMC、製造のソニーDADCジャパンという事業の切り分けと流れが見て取れる。