ソニーグループの2022年3月期第1四半期の業績が好調だ。2021年8月4日に発表された決算発表では増収増益、売上げ、利益とも過去最高を記録した。
連結売上高は2兆2568億円(前年同期比15%増)、営業利益は2800億円(26.3%増)、当期純利益は2131億円(4.4%増)だ。音楽事業、テレビやAV、デジタルカメラが好調だったエレクトロニクス事業、イメージング&センシング・ソリューション事業の伸びが大きく業績を支えた。
音楽事業のなかでは、国内のアニメ事業の伸びも大きかった。音楽事業全体の売上高は前年同期比44%増の2549億円、営業利益は55%増の554億円。業績の拡大により通期予想を今回、当初の売上高9900億円を1兆400億円、営業利益を1620億円から1900億円に引き上げている。
業績好調は有料及び広告型ストリーミングの収入増やCDの売上も増加。映像メディア・プラットフォームの増収も理由に挙げている。
この映像メディア・プラットフォームが音楽事業のなかにおけるアニプレックスを中心としたアニメ関連事業にあたる。ソニーグループの決算資料では、映像メディア・プラットフォームの第1四半期の売上げが532億円、前年比19%増になる。増収要因は映画館でも大ヒットになった『劇場版「⻤滅の刃」無限列⾞編』の6月16日に国内発売となったBlu-rayとDVDの好調だ。アニメ事業の売上げが増加している。
前期は通期で2541億円の売上げがあったが、今期はこれをさらに上回りそうだ。ソニーグループ全体では、ソニー・ピクチャーズ傘下のファニメーションのアニメ事業があるが、こちらは映画事業に区分されるため、映像メディア・プラットフォームに含まれない。通期で数百億円規模の増収要因となるクランチロールの買収も映画事業となる。ソニーグループ全体では今期のアニメ関連の売上高は、さらに大きくなるとみられる。