VFX-JAPANは、「VFX-JAPANアワード2018」の優秀賞受賞作品を1月31日に発表した。VFX-JAPANは国内のVFXの専門家による団体で、CGやVFXの技術活用を推進している。その一環として毎年、その前年に発表されたVFXを活用した優れた映像作品を顕彰している。2018年で6回目となる。
2018年はVFX-JAPAN理事、特別会員、業界有識者の投票により、8部門で合計25作品が優秀賞に決定した。各部門の優秀賞は2作品から4作品だが、2018年3月8日に東京・秋葉原UDXシアターにて開催される「VFX-JAPANアワード2018表彰式」にて、さらに最優秀賞が発表される。
各部門は、劇場公開実写映画部門、劇場公開アニメーション映画部門から、テレビ番組VFX部門、同アニメCG部門、ゲーム映像部門、CM・プロモーションビデオ部門、ショートフィルム部門、先導的視覚効果部門と多岐にわたる。それはそのまま現在VFXが幅広いジャンルで活躍していることを示している。
話題映画が並ぶ劇場公開実写映画部門の優秀賞は3作品。『海賊とよばれた男』、『東京喰種 トーキョーグール』、『亜人』が昨年の『シン・ゴジラ』に続く最優秀賞を狙う。
2018年は、とりわけアニメーションの活躍が目立つ。もともと劇場作品、テレビ番組の2部門があるのに加え、ショートフィルム部門に米国の人気SF映画からスピンオフした『ブレードランナー ブラックアウト 2022』、先導的視覚効果部門に神風動画の『COCOLORS』が入っている。
そしてアニメーション全体では意外なことに手描き作画の2D作品が少なくない。劇場映画では、3作品のうち『ひるね姫』、『夜明け告げるルーのうた』が2Dである。昨年初めて2Dから最優秀賞に選ばれた『君の名は。』に続くの可能性もある。残りの1作品もセルスタイルを大きく取り入れた『BLAME!』である。
先の『ブレードランナー ブラックアウト 2022』も手描き主体の作品。テレビ部門も4作品のうち『正解するカド』、『宝石の国』がセルスタイルを取り入れている。これらは現在のアニメーションにおけるCG、VFXの技術的挑戦が、2D、3Dの融合、あるいは境界を超えた新しい表現にあることを示しているのかもしれない。そうした動向を知るうえでも、今回、優秀賞を受賞した各作品は押さえておきたいとことだ。
VFX-JAPANアワード2018 優秀賞受賞作
https://vfx-japan.jp/award2018sokuhou/
[劇場公開実写映画部門]
『海賊とよばれた男』
映画『東京喰種 トーキョーグール』
『亜人』
[劇場公開アニメーション映画部門]
『ひるね姫ひるね姫 〜知らないワタシの物語〜』
『BLAME! 』
『夜明け告げるルーのうた』
[テレビ番組 VFX部門]
『精霊の守り人 シーズン2 悲しき破壊神』
連続テレビ小説「ひよっこ」タイトルバック
[テレビ番組 アニメCG部門]
『正解するカド』
『スナックワールド』
『宝石の国』
『Lost in Oz』
[ゲーム映像部門]
『人喰いの大鷲トリコ』
『GRAVITY DAZE 2 / 重力的眩暈完結編』
『グランツーリスモSPORT』
[CM・プロモーションビデオ部門]
『きゃりーぱみゅぱみゅ / 原宿いやほい』
関門PRムービー「COME ON!関門!」
『CRAZYBOY / NEOTOKYO』
新幹線YEAR2017「四季を走る新幹線」
[ショートフィルム部門]
『Beyond the Moment of Beauty – Into the Galaxy』
『ブレードランナー ブラックアウト 2022』
『ZOIDS FIELD OF REBELLION』
[先導的視覚効果部門]
ONWARD presents 劇団☆新感線『髑髏城の七人』Season風 Produced by TBS
第67回 NHK紅白歌合戦 都庁中継
『COCOLORS』