VFX-JAPANアワード2019 劇場アニメ5作品、テレビアニメ3作品に優秀賞
- 2019/1/31
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国内のCG・VFX技術の業界団体である一般社団法人VFX-JAPANは、2018年にCG・VFXを活用した映像作品を表彰するVFX-JAPANアワード2019の優秀作品を発表した。
優秀作品は「劇場公開アニメーション映画部門」「テレビ番組 アニメCG部門」「劇場公開実写映画部門」「ゲーム映像部門」「CM・プロモーションビデオ部門」の5部門で全19作品となる。今回挙げられた中から会員の投票により各部門の最優秀賞、また「テレビ番組VFX部門」「先導的視覚効果部門」が2月上旬に決定し、発表される。
VFX-JAPANアワードは、2013年にスタート、今年で7回目を迎える。受賞作は映像技術・表現が中心となることで、実写/アニメーション、テレビ/劇場映画/ゲーム/CMといった枠組みを超えていることだ。様々なジャンルから作品が並ぶのが特長だ。
映像表現でCGを多用するアニメーションも重要な分野のひとつで、劇場作品とテレビシリーズで2部門が設けられている。毎年の受賞作は、CGアニメーションのトレンドを知る指標にもなる。
2018年も個性たっぷりの作品が並んだ。表現手法もこの分野ならではで多彩だ。『スターシップ・トゥルーパーズ レッドプラネット』は、米国の人気SF映画シリーズを全編モーションキャプチャを使ったフルCGで描いた。アニメーション制作のSOLA DIGITAL ARTSは、今後『ULTRAMAN』、『攻殻機動隊』、『ブレードランナー』と大作が控えるが、その技術を確認するうえでも見逃せない傑作だ。
日本らしい2Dアニメーション表現を取り込んだ作品が多いのも特長で、『GODZILLA 決戦機動増殖都市』はリアルさと作画タッチが見事に融合、『ニンジャバットマン』はアメコミ風のタッチを取り入れた。それぞれポリゴン・ピクチュアズと神風動画と、注目のスタジオが手がけた。
『映画HUGっと!プリキュア♡ふたりはプリキュア オールスターズメモリーズ』は、東映アニメーションがセルルックの表現とCGの融合をさらに突き詰める。そのなかで『ペンギン・ハイウェイ』はデジタル作画で、手描きのアニメーションの伝統を継承している。新進のスタジオコロリドが、アニメーション制作の在り方自体を変えようとしている。
劇場アニメはCG自体が中心の作品が多くなった。一方でテレビアニメでは手描きアニメーションをベースにCGを取り込んだハイブリットな作品が並んだ。
『新幹線変形ロボ シンカリオン THE ANIMATION』は、電車がロボットに変形する見せ場をCGで表現する。小学館ミュージック&デジタル エンタテイメントが担当する。『刻刻』と『ひそねとまそたん』は手描きアニメのなかにCGを効果的に取り込んだ。
両部門以外でも、アニメーション作品が挙げられている。CM・プロモーションビデオ部門の『日清カップヌードルHUNGRY DAYS 最終回 篇』、国民的人気アニメを現代風のキャラクターに置き換えたアニメで話題呼んだシリーズの最終作。短い時間にSFテーストとダイナミックさ、高校生の純愛を盛り込んだ。
VFX-JAPAN https://vfx-japan.jp/
[劇場公開アニメーション映画部門]
『スターシップ・トゥルーパーズ レッドプラネット』
『ニンジャバットマン』
『GODZILLA 決戦機動増殖都市』
『ペンギン・ハイウェイ』
『映画HUGっと!プリキュア♡ふたりはプリキュア オールスターズメモリーズ』
[テレビ番組 アニメCG部門]
『新幹線変形ロボ シンカリオン THE ANIMATION』
『刻刻』
『ひそねとまそたん』
[劇場公開実写映画部門]
『DESTINY 鎌倉ものがたり』
『いぬやしき』
『北の桜守』
『ホーンテッドテンプル 顔のない男の記録』
[ゲーム映像部門]
『モンスターハンター:ワールド』
『STREET FIGHTER V ARCADE EDITION』
『Project Awakening』
[CM・プロモーションビデオ部門]
『カップヌードルCM 「HUNGRY DAYS 最終回 篇」』
『GINZA SIX スペシャルムービー「メインストリート」篇』
『マクセル コーポレートムービー「未来のカケラ、この手の中に。」』
『WELL DONE SABOTAGE 「NEW ORDER」ミュージックビデオ』